西武・おかわり 清原超えた史上7番目の速さで450号到達!1000得点も同時達成

[ 2022年8月13日 05:30 ]

パ・リーグ   西武5―1楽天 ( 2022年8月12日    楽天生命 )

<楽・西>2回、中村が左越えにソロ本塁打を放ち通算450本塁打を達成(撮影・篠原 岳夫)
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 西武・中村剛也内野手(38)が12日、楽天戦の2回に先制の8号ソロを放ち、プロ野球史上14人目の通算450本塁打を達成した。決勝弾となったこの一発で、史上45人目の通算1000得点も同時に達成。チームの連敗を2で止め、2位・ソフトバンクとのゲーム差を1・5に広げる快勝に貢献した。

 その打席での狙い球を変えない打者、と中村は球界で言われている。とことん狙い球を絞り、強振を貫く。だから2ストライクからの本塁打が多い。450本目も含め、3分の1近い139本が追い込まれてからだ。

 ゆっくり7秒17かけて描かれた高く美しい放物線を「ポール際。切れないでほしいな~」と見つめた。2回。先制の左越え8号ソロが節目になった。元チームメートの岸―炭谷バッテリーにスライダーを3球続けられた。タイミングを完璧に外された空振りもあった。カウント1―2で狙い球の直球を捉えた。

 「その分三振も多いし…」と言う打撃を貫いてきた。追い込まれても狙い球を変えないため、三振数は歴代最多1969を数える。満塁では相手投手が暴投を恐れて得意球を選択する傾向がある。その分狙い球を絞ることができるから満塁を得意とし、歴代最多22本を放っている。

 着弾までの滞空時間と同様、達成には時間がかかった。今季の開幕をあと8本で迎えたが、出場67試合目で到達。打率1割台と苦しみ「なかなか打てなかったので。すみません。打撃の状況が上がらなくて、ちょっと申し訳ない気持ちでした」と振り返った。それでも1933試合での到達は1977試合の清原を抜き、史上7番目の速さだった。

 もう一つ、実は狙っていたことがある。450本塁打と1000得点の同時達成。自身と一緒に開幕から移動を繰り返した2枚のパネルを目にし「うまいこといけば同時に達成できるかな…」と考えていた。得点の半分近くを自身の一発で稼いだ。2枚は「ビジター球場ですし…ささっと終わらせよう」と照れながら交互に掲げた。

 家には数多くの記念球があるが初本塁打など欠けているボールが多い。何がどこにあるかも把握していない。この日は「とりあえず家に持って帰る」と執着はない。なぜか。「500号を打ちたい気持ちがある」からだ。(神田 佑)

 《年長記録では5位》中村(西)が12日楽天戦の2回に岸から今季8号を放ち通算450本塁打を達成した。プロ野球14人目。初本塁打は、04年7月24日の近鉄戦で山村から。38歳11カ月での達成は、10年金本知憲(神)の42歳2カ月を筆頭に史上5位の年長記録。出場1933試合目は、02年清原和博(巨)の1977試合を抜く歴代7位の到達ペースで、パのみで1~450号を放った選手では70年野村克也(南海)の1864試合に次ぐ2番目のスピード記録になった。中村が450号による得点でプロ野球45人目の通算1000得点も達成。初得点は04年3月29日のダイエー戦。通算450本塁打と1000得点の両立は史上13人目になるが同日達成は初。なお、過去12人の両方の達成日を見ると全て1000得点が先で、450号は翌年以降だった。

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