ソフトバンク 激闘4時間57分…総力戦実らず延長12回ドローで3位転落、藤本監督「疲れたね」

[ 2022年8月5日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-3日本ハム ( 2022年8月4日    札幌D )

<日・ソ>6回、投手交代を告げベンチに下がる時に拳を振り上げた藤本監督(撮影・高橋茂夫)
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 ソフトバンクは4日、日本ハムと延長12回の死闘の末、3―3で引き分けた。初回に周東佑京内野手(26)の自身初の先頭打者アーチで先制。3回には牧原大成内野手(29)の2点打で3点のリードを奪った。しかし先発のコリン・レイ投手(32)が5回に3失点して同点とされた。同率2位だった楽天が勝ったため、今季初めて3位に転落した。

 3―3で同点の延長12回2死。9番手・泉が佐藤を空振り三振に抑え、4時間57分の激闘は笑顔のない引き分けに終わった。この日、同率2位だった楽天が勝利したため、今季初の3位陥落。9投手をつぎ込むなど、総力戦を終えた藤本監督は「疲れたね。序盤にもう少し点が取れたらね」と振り返った。

 最先は良かった。初回、周東が初球先頭打者本塁打を放ち、7月21日の楽天戦以来、チーム9試合ぶりの先制点を奪った。3回には牧原大の2点打でリードを3点に広げた。だが、一気に畳みかけることができない。なおも1死満塁とチャンスは続いたが、野村勇が見逃し三振、続く甲斐は右飛に倒れ、ビッグイニングにはできなかった。

 そして、先発・レイが3―0の5回につかまった。1死二、三塁で清宮の遊ゴロの間に1点を失い、なおも2死二塁で万波に失投を捉えられた。高めに浮いたスライダーを左翼席に運ばれる同点2ラン。「大事な場面で粘り切れなかった。低めに投げなければいけないボールが浮いてしまった」とレイ。日本ハムにはこの3連戦で計7本塁打を浴び、一発に泣かされ続けた。

 チームはかつてない難局を迎えている。前日に前半戦6勝の大関が左精巣がんの疑いで手術を受けたと発表された。さらにこの日にはチームトップ8勝を挙げている千賀の新型コロナウイルス陽性が発表され、リーグ4位の打率・290で打線をけん引してきたグラシアルが腰のコンディション不良で登録抹消された。連戦が続く勝負の8月で投打の軸を欠く状況。藤本監督は「緊急事態を通り過ぎているからね。先発もいなくなってしまって、中継ぎの3連投は当然あると思ってやっていかないと。今いるメンバーでやるしかない」と一致団結を呼びかけ、帰りのバスに乗り込んだ。(福井 亮太)

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2022年8月5日のニュース