ロッテ・朗希 自己ワーストタイ5失点「精度が良くなかった」後半戦初先発6回途中KO

[ 2022年8月4日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ4―5楽天 ( 2022年8月3日    楽天生命 )

<楽・ロ>4回、激しい雨で試合が中断、ベンチに戻る佐々木朗(撮影・篠原 岳夫)
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 ロッテ・佐々木朗希投手(20)が3日、楽天戦で1カ月ぶりの1軍復帰マウンドに臨んだが、5回1/3を8安打、自己ワーストタイの5失点で2敗目(6勝)を喫した。黒星は6月3日の巨人戦以来2カ月ぶりで、最速は158キロだった。試合途中の4回には激しい降雨で約16分間の中断。プロでは初体験で、球数制限もかかる中、厳しいコンディションでの投球を強いられた。

 右手中指のマメをつぶした7月1日の楽天戦以来となる1軍マウンド。ベンチに下がった佐々木朗は、白いタオルをかぶるように顔を拭った。5回1/3で8安打を浴び、自己ワーストタイ5失点。6月3日の巨人戦以来となる2敗目を喫した。

 「雨もあり難しかったが、粘りながら投げられていた。ただ全体的に精度が良くなかったので打たれるべくして打たれたなという感じで悔しいです」

 4回、先頭・小深田に内野安打を許し、浅村に初球を投げたところで、雨脚が強くなり一時中断。プロ3年目で初経験だったが、16分後に再開すると、集中力を切らさず後続を断ち、5回も3者凡退に仕留めた。井口監督は「80球をめどに考えていた」と明かす。7勝目の権利を手にした5回を終えて、まだ65球。3―1の6回も続投したが、この先に落とし穴が待っていた。

 1死二塁から西川の右前適時打で1点差に詰め寄られると、ここから4連打。最後は1死満塁となり島内に156キロ直球を左前に運ばれた。満塁で安打されたのも、プロ入り後初めて。逆転されて無念の交代となった。

 それでも収穫はあった。心配された指先のマメは「大丈夫です。問題ありません」と力を込めた。試運転とした7月27日の球宴第2戦で直球は162キロを計測したが、この日は最速で158キロ止まり。直球の平均球速は今季最も遅い153・6キロで、今季初めて160キロが出なかったが、指揮官は「自分で力を抑えて、制球重視で投げた。こういう投球もできるところを見せてくれた」と評価した。

 チームは再び借金1だが、悪コンディションの中で20歳の右腕はまた一つ学びを重ねた。「次回は長い回数を投げて、しっかりリードを守れるように頑張ります」。その目は早くも雪辱に燃えていた。(横市 勇)

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