赤星憲広氏 阪神・伊藤将、内角の制球力向上こそが進化の象徴

[ 2022年8月4日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―1巨人 ( 2022年8月3日    東京D )

赤星憲広氏
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 【赤星憲広 視点】阪神の伊藤将は昨季と比べてワンランク、ツーランク、投球のレベルが上がっている。まずは、どの球種でもカウントが取れ、勝負球としても使えるようになった。明らかに進化している。その象徴が左右の打者に対する内角球の制球力だ。

 当然、昨季も内角球は投じていたが、逆球になったり、甘く入って打たれる場面があった。しかし、この夜の投球を見てもわかるように今季は確実にコントロールできている。

 6回、丸への投球が制球力の向上を証明していた。2ボール2ストライクから内角へのツーシームで空振り三振。4回の打席では内角直球でファウルを打たせて追い込むと最後は外角よりのチェンジアップで空振り三振を奪った。また、右打者では2回に中田から見逃し三振を奪ったボールも内角の直球だ。

 内角の制球力が向上したことで打者にとっては伊藤将のイメージがガラリと変わったはずだ。左の好打者が多い巨人を得意としているのも左打者を抑えているからだ。持ち味である低めの制球力に加え、新たに内角の制球力も備わった。2年連続の2桁勝利も間近だが、昨季の10勝と今季の10勝では内容がまったく異なるといえる。(スポニチ本紙評論家)

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2022年8月4日のニュース