阪神・伊藤将で今季初の貯金3 球団史上初巨人戦3連続完封逃すも8勝目

[ 2022年8月4日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―1巨人 ( 2022年8月3日    東京D )

<巨・神>巨人相手に勝利投手となり、スタンドのファンに手をあげて感謝を伝える伊藤将(撮影・坂田 高浩)
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 今季初の貯金3!阪神は3日、先発した伊藤将司投手(26)が6回4安打1失点と好投し、2―1で接戦を制した。球団初の巨人戦3連続完封こそ逃したものの、自身7連勝で8勝目。チームは09年以来の巨人戦5カード連続勝ち越しを決めるとともに、首位ヤクルトに次いでリーグ2番目の早さで今季50勝に到達した。

 入団2年目、千葉県出身のサウスポーが、またも宿敵封じで虎党を喜ばせた。敵地でのヒーローインタビュー。球団史上初の巨人戦3連続完封こそ逃し「完封をしたかったんですけど、残念でした」と苦笑いしつつ、救援陣に感謝の言葉を並べた。

 「浜地、湯浅、ザキ(岩崎)さんのおかげでここ(マイクの前)に立てているので。感謝しています」

 時にクイックを交え、時にボールを長く持つ。投球間の間合いを変え、相手に的を絞らせない。4回まで二塁すら踏ませず、野手陣のリズムを呼んだ。

 「思っていたとおりに(低めに)投げられた。(相手の)戸郷もいいピッチャーなので、自分も負けたくない気持ちがあった」

 2点リードの6回1死で「いいところにいったんですけど、うまく捉えられた」と、吉川に低め134キロを右中間スタンドに運ばれた。巨人戦では昨年7月10日以来27イニングぶりの失点。それでも後続を抑え、リードを守って救援陣に後を託した。

 昨季は1勝3敗、防御率4・67と苦戦した経験が、左腕の原動力だ。「自分は去年、本当に巨人に勝てなくて…。やっぱり伝統のある巨人との試合では勝ちたいと思うので、そこで勝てなかったのが悔しかった。さすがに今年もやられるわけにはいかない」。関東出身ながら、タテジマに身を包んで巨人戦に投げる意味を、心底理解してマウンドに立つ。

 昨季は7、8月の4戦で防御率4・91と苦しんだが、今季は勢い衰えずに自身7連勝。「キャッチボールしていても状態がいいなと。バテないでいけているし、調子も徐々に上がっているんで。去年から改善できている」とさらなる上昇にも自信十分だ。

 先月31日の試合前練習中、糸井の41歳の誕生日を祝うバースデーソングが流れた際には、「自分もプロの世界で長くやりたい。山本昌さんが一番長くやっていると思うので、そういうピッチャーになれたら」と将来的な目標を口にした。「速い球は投げれないので、そういうところ(投球術)をどんどん磨いていきたい」。多彩な変化球を生かす直球を持つ背番号27。師匠・能見や山本昌など“長寿の系譜”をたどるのも、決して夢ではない。(阪井 日向)

 《16年ぶり2人の7連勝以上》伊藤将(神)が8勝目。6月5日の日本ハム戦からの連勝を7に伸ばした。青柳も現在9連勝中。チームに7連勝以上が2人は06年の安藤優也7連勝(救援勝利1)と福原忍7連勝以来16年ぶり。すべて先発勝利では03年の井川慶12連勝とムーア7連勝以来19年ぶり。

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2022年8月4日のニュース