阪神・青柳 村山実以来54年ぶり虎先発右腕9連勝へ 長期ロード先陣G斬り任せろ

[ 2022年8月2日 05:15 ]

キャッチボールで、投げると見せかけて背中からボールを投げる青柳(撮影・椎名 航)
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 阪神は、2日の巨人戦(東京ドーム)から甲子園を離れて恒例の夏の長期ロードを戦う。大逆転優勝へ試練の8月も心配は無用。前半戦だけで11勝をマークした青柳晃洋投手(28)が先陣を切ってチームを上昇気流に乗せる。先発8連勝中の大黒柱。先発9連勝なら球団投手では03年井川慶以来19年ぶりで、右に限れば68年村山実以来54年ぶりとなる。“エース道”をまい進する。

 夏の長期ロードの幕開けを託されたのは、エースという“頂”に駆け上がっている大黒柱だ。甲子園を離れて8カード24試合を戦う8月。初陣を託された青柳は、気負うことなく言葉に力を込めた。

 「相手がどことかではなく、投げた試合、勝たないといけないと思っているので。相性うんぬんよりも、どうにか勝てる投球をしたいと思います」

 今季、巨人戦には3試合登板で2勝(0敗)、防御率1・57と抜群の安定感を誇示する。ただ、付け入る隙は与えていなくても油断は一切なし。勝利だけに徹して腕を振る決意を示した。舞台は敵地の東京ドーム。被弾への警戒が必要な狭い球場で本来は“ご法度”となる高めのボールを、シーズン同様に有効活用していくつもりだ。

 「東京ドームだからこそ、投げやすいなというのはある。普段、高めに来ないだろう、という意識でバッターもいますし、(自分は)だいたいのボールが低く来るので、低めを狙ってフライを上げるイメージ。そこで高めに投げたら空振りが取れたり、凡フライがいったりする。ハイリスクではあるけど、ハイリターンでもある」

 新型コロナウイルス感染で出遅れながら前半戦だけで11勝をマークし、5月14日DeNA戦から先発8連勝中と勢いは止まらない。球団では03年井川以来で、右に限れば68年村山以来となる先発9連勝も射程圏。「エース道」をまい進する右腕は前夜にチームの連勝が5で止まったことも「ちょっと楽な気持ちで投げられる(笑い)。ここから連勝が続くように、まずは1勝目が取れるって感じなので」と再上昇の快投へ自信を漂わせた。

 首位・ヤクルトとは10ゲーム差も「僕たちは優勝を目指している」とナインの先頭に立って貫いてきたファイティングポーズ。球宴に出場した関係で今季初めての週頭、ロード初戦に起用されたのも偶然ではないだろう。

 「何曜日でも先発が長いイニングを投げた方がいいと思うので、今まで通り自分がやってきたことができるように。(登板予定は)あと8試合か9試合。全てベストなゲームにできるように」。当たり前のように勝って、ツバメを追いかける。(遠藤 礼)

 ○…青柳(神)は5月14日のDeNA戦から自己最多タイの8連勝中。9連勝すれば、阪神の投手では03年に井川慶が12連勝して以来19年ぶり。右投手では85年中田良弘の9連勝以来37年ぶりだが、中田は3度の救援勝利を含む記録。全て先発勝利で達成すれば、68年村山実の11連勝以来54年ぶりになる。

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2022年8月2日のニュース