元巨人監督・堀内さん「俺の経験から言うと打たれて学ぶことは1つもない」「まず『抑える喜び』ですよ」

[ 2022年7月16日 13:57 ]

堀内恒夫氏
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 元巨人監督で野球評論家の堀内恒夫さん(74)が16日、自身のブログを更新。前日15日に行われた広島戦(東京D)で延長11回に磯村から満塁アーチを浴びて敗戦投手となった菊地大稀投手(23)ら巨人若手投手に言及した。

 「打たれる怖さ」のタイトルでブログを更新。菊地について「彼はまだまだ発展途上であり期待するべきこれからの人」とした上で「自分が打たれて負けたとかそんな風に考えて自分を責めすぎないように」とまずは育成ドラフト6位で入団した新人右腕を気づかった。

 そして、「責任というのであればあそこで菊地を投げさせたベンチの責任ですよ」とベンチワークに言及。その上で「今年出てきた巨人の若いピッチャー」について触れ「昨日先発した山崎伊もそう。いいところは攻められる。カウントも取れる。1ストライク、2ストライク。ここまではいい。いいんだけど大事なのはその先。勝負球が甘いんだ。ピッチャーの力量っていうのはね。2ストライクからどうバッターと勝負できるのかで決まる」と続けた。

 今季の巨人は新人や2年目など若手投手を開幕直後から積極的に起用。堀田、戸田、赤星、大勢、平内、山崎伊と6人が4月までにプロ初勝利をマークするというプロ野球史上初の記録を成し遂げた。

 「みんな、よくやってくれてるよ」と堀内さん。「ただ、俺からすると総じて出てきたのが早いから打たれ始めたのも早い。経験のない1軍のマウンドだ。最初は良かったかもしれない。相手もまだどんなピッチャーだかわからないからね。しかし、相手もプロだ。抑えられっぱなしにはならないよね。当然、研究をしてくる。そんな中、経験浅く大事な場面で投げ続け打たれる怖さを知ってしまうとフォームが小さくなってしまう。フォームが小さくまとまってしまえば伸びるものも伸びなくなる。今、それが心配だな」と自身の憂慮を明かした。

 現役時代にV9巨人のエースとして通算203勝を挙げ、現在は沢村賞選考委員長も務める堀内さん。「俺の経験から言うと打たれて学ぶことは1つもない。ただ悔しさが残るだけ(笑)。それよりも多く学べること、自分を成長させてくれることはまず『抑える喜び』ですよ」と思いをつづっていた。

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2022年7月16日のニュース