中村武志氏 マメつぶれ途中降板の佐々木朗は2回途中から投げ方変わった アクシデントも貴重な体験

[ 2022年7月1日 20:30 ]

パ・リーグ   ロッテ─楽天 ( 2022年7月1日    ZOZOマリン )

<ロ・楽>4回、無失点に抑えるも、親指に血がにじむ佐々木朗(撮影・光山 貴大)
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 ロッテ・佐々木朗希投手(20)が1日の楽天戦(ZOZOマリン)に先発。4回まで2安打無失点10奪三振と奪三振ショーを見せたが、右手指のマメがつぶれて出血するアクシデントで緊急降板した。佐々木朗が5回未満で降板はプロ入り後初めて。スポニチ本紙評論家の中村武志氏が佐々木の投球を分析した。

 マメがつぶれたために4回で降板となったロッテ・佐々木朗だが、こうしたアクシデントを経験できたことは完全試合とは違う意味で、非常にいい経験になったと思う。

 おそらく2回途中あたりから、マメの影響で投げ方が変わった。捕手の高卒ルーキー・松川もすぐに気づき、2人でどの球種が指に負担がかからないかを話し合ったはずだ。現役時代に捕手だった私も経験がある。投げ続けたい投手はベンチに隠そうとするが、球を受けている捕手はすぐに分かるものだ。

 3者連続で見逃し三振に仕留めた3回は、先頭の西川への2球目にこの試合初めてカーブを投げ、3人目の浅村への初球もカーブを使っていた。スピードの遅いカーブは負担がかからないと、判断したのだろう。4回に入ってユニホームに血をつけて、首脳陣にも知られることになった。投げられる状態だったはずだが、ベンチは今後のことを考えて大事を取ったのだろう。

 この日はフォークの切れが素晴らしかった。ZOZOマリンは風速10メートル前後の強い風もあって、よく落ちた。奪三振ショーはマメがつぶれて途中休演となってしまったが、貴重な経験をした。

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2022年7月1日のニュース