ロッテ・朗希、1カ月ぶり白星で6勝目 中10日で「省エネモード」追加、投手4冠も見えた

[ 2022年6月23日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ2―1西武 ( 2022年6月22日    ZOZOマリン )

<ロ・西>6勝目を挙げた佐々木朗(撮影・長久保 豊) 
Photo By スポニチ

 ロッテの佐々木朗希投手(20)が22日、西武戦に中10日で先発し、7回3安打無失点、9奪三振の快投。5月20日以来、約1カ月ぶりの6勝目を挙げた。直球の球速幅は154~163キロを記録し、スタミナを消耗するフォークに頼りすぎない配球も披露。岩手出身で夏が苦手な右腕が余力を残す「省エネモード」で、プロ野球史上16人目の完全試合を達成した4月10日のオリックス戦以来、73日ぶりにZOZOマリンで白星を挙げた。

 ZOZOマリンの上空は珍しく風がなかった。湿気が肌にまとわりつく。本格的な夏の到来は近い。そんな気候で佐々木朗は打者を力でねじ伏せることはしなかった。バランスよく変化球も交え相手を翻弄(ほんろう)した。

 5月20日以来、約1カ月ぶりの6勝目を「直球の走り、変化球も悪くはなかった。制球は思うように投げられないところもあったけど抑えられて良かった」と言った。7回3安打無失点、9奪三振を96球でまとめた。本拠地では完全試合を達成した4月10日のオリックス戦以来、73日ぶりの白星をマークした。

 お立ち台では「ここ何試合は、あまりいい投球ができていなかった」と振り返った。過去3試合、白星が付かなかった一因は開幕から中6日を基本に回ってきたことによる蓄積疲労。中10日の今回の登板間は「まずは疲れを取ることを心掛けた」と打ち明ける。さいたま市内の寮では交代浴で血流を良くして疲労回復を図った。岩手県出身で「暑いのは好きでない」という。就寝時は「途中で起きるよりはいい」と冷房を効かせ7~8時間の睡眠時間をキープした。

 その効果もあり試合前のブルペンから好調。だが強引な投球はしない。前回白星を挙げた5月20日の直球の平均球速は今季最も速い161.1キロ。この日は最速こそ163キロも平均158.7キロだった。最も遅い直球は154キロ。相手や状況でギアを変えた。4回の外崎は4球連続スライダーで空振り三振。6回2死二塁では山川を申告敬遠し、直後の外崎は2球連続フォークで二ゴロに斬った。剛速球だけに頼らない「大人の投球」。積んでいるエンジンが違う。

 チームは西武と並び3位に浮上。井口監督も登板ごとに成長する佐々木朗について「球数を減らしながら長いイニングを投げるようにしている」と評した。こんな投球ができるなら、夏本番でも怪物は健在といえそうだ。(横市 勇)

 《勝率&奪三振トップ独走》佐々木朗(ロ)が7回を9奪三振無失点で6勝目。7回以上を無失点の快投は、4月10日オリックス戦の完全試合と同17日、日本ハム戦の8回無失点に次ぎ3度目となった。この日は6回に山川を申告敬遠。自身の敬遠は、プロ初勝利を挙げた昨年5月27日阪神戦で佐藤輝に与えて以来2度目で、いずれも申告だ。なお、この日を終え、今季の114奪三振、勝率.857はパ1位、6勝、防御率1.56は、山本(オ)の7勝、1.55に次ぐパ2位と投手4冠部門すべてで、トップを争っている。

続きを表示

2022年6月23日のニュース