阪神・大山無双弾 球団日本人月間最多11発&通算100号W王手「一発で仕留められている」

[ 2022年6月22日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3ー5広島 ( 2022年6月21日    マツダ )

<広・神>7回、阪神・大山は18号となる2ランを放つ(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・大山悠輔内野手(27)が21日の広島戦の7回に18号2ランを放ち、敗戦の中にあって存在感を示した。球団の日本人選手では06年4月の浜中治以来の月間10本塁打に到達。これで通算99本塁打とし、球団日本人の月間最多本塁打11と通算100号にダブル王手をかけた。9回には相手守護神・栗林から対戦13試合目でチーム初得点を挙げる中前適時打も記録。チームは4位後退も、猛虎の次につながる主砲の3打点となった。

 敗戦の中、大山が孤軍奮闘した。まずは6月の好調ぶりを示す一発だ。

 「前の打席までの入り方や打ち取られ方を頭に入れながら打席には入れている。準備はしっかりできていると思うし、一発で仕留められているので、良い結果につながっていると思う」

 5点劣勢の7回1死一塁だ。試合前時点で通算対戦打率・167と苦手にしていた床田の初球の直球を1球で仕留めた。左翼席上段への18号2ラン。これで6月は10本目だ。月間2桁本塁打は球団では12年ぶりで、日本人選手では06年浜中治以来16年ぶり。加えて通算99本塁打とし、球団日本人選手の月間最多11本と通算100号に同時に王手をかけた。順調に日程が消化されれれば、6月は残り8試合。日本人選手の月間最多記録にとどまらず、86年6月にバースが記録した13本の更新も視界に入ってくる。

 「今までのシーズンを見ても、好不調の波が激しいのが課題であると自分でも分かっている。良い時はなんで良いのかを自分で考えながら、この調子を最低でも維持できるようにやっていきたい」

 打率・182、4本塁打、14打点と低調だった5月から状態を急上昇させ、6月はここまで同・377、10本塁打、25打点。それでも自身を俯瞰(ふかん)し、慢心はない。好調の今だからこそ、さらに上のレベルを見据えて打撃を探求する。

 一発だけで終わらないのが、今の「無双」大山だ。2―5の9回無死一、二塁では、追い込まれながらも相手守護神・栗林から中前適時打。一塁ベース上でガッツポーズを繰り出して喜んだ。栗林との対戦13試合目で挙げたチーム初得点。それを生み出し、喜びもひとしおだったことだろう。自身、昨季から6打数無安打2三振と苦しめられた難敵から初安打。次戦につながる一打とも言えた。

 「勝ち試合に持っていけるように、レベルをもっともっと高めていければ。明日はやり返せるように頑張りたい」。チームは4位後退となったが、今は一喜一憂する時期ではない。自らのバットで、とにかく一戦必勝を積み重ねるのみだ。(長谷川 凡記)

 ○…大山(神)が6月10本目となる18号。通算では99号で、節目の100号に王手をかけた。阪神選手の月間10本塁打は10年6月のブラゼル以来、日本人選手では06年4月の浜中治以来16年ぶり。球団日本人最多の月間11本にはあと1だが、今月は8試合を残しており、86年8月にバースがマークした13本の球団記録更新にも期待がかかる。

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2022年6月22日のニュース