楽天3年ぶり東北開催 秋田で則本が快投!快勝! 首位ソフトバンクに最接近0.5差

[ 2022年6月22日 05:00 ]

パ・リーグ   楽天3ー0日本ハム ( 2022年6月21日    秋田 )

<楽・日>西日を浴びて好投する則本(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

 楽天は21日、秋田で開催された日本ハム戦に3―0で快勝し、リーグ戦再開後初白星となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ここ2年途絶えていた本拠地球場以外での東北開催は、19年以来3年ぶり。則本昂大投手(31)が6回2/3を無失点に封じて5勝目を挙げ、球音を待ちわびていた東北のファンと喜びを分かち合った。チームは連敗を3で止め、首位ソフトバンクと0・5ゲーム差に再接近した。

 試合後、女房役の太田とお立ち台に上がった則本がファンに“口約”した。「5年ぶりの秋田の開催で、勝利を飾れました。今後、この球場でやる時は必ず勝ちます」

 6回2/3で114球を要しながら3安打無失点と粘り、4投手での完封リレーにつなげた。チームをリーグ戦再開後、初白星に導く5勝目。これまで日曜登板が続いたが、ローテーション再編で火曜に回り、チームのカード初戦連敗を10で止めるエースの投球だった。

 コロナ感染拡大後、初の本拠地以外での東北開催。満員の1万7128人が詰め掛けた。投げ合った地元出身の吉田目当てのファンの存在も承知していた。「僕たちより彼の歓声が凄くて。ビジターかなと思ったけど、いい緊張感で投げられた。秋田が彼を待っていたけど、それに負けないように頑張れた」。前日には「ヒール役になるかも」と軽く笑っていたが、試合後は勝利の喜びを東北のファンと分かち合った。

 秋田での登板は15年7月28日のソフトバンク戦以来、2度目。前回は7回4失点で敗戦投手となっていた。一年で最も日照時間の長い夏至のこの日は、午後6時の開始から1時間以上もギラギラと西日が降り注いでいた。3年ぶりに仙台以外の東北に帰ってきた楽天野球。本格的な夏の到来を告げる球音に続き、今年の東北は青森ねぶた祭や秋田竿燈まつりも3年ぶりに復活する。規模縮小していた仙台七夕まつりと山形花笠まつりも3年ぶりに本来の姿に戻る。そしてその先に待つ実りの秋、東北が待ち望むのは13年以来9年ぶりの頂点に他ならない。

 当時新人ながら球団初のリーグ優勝、日本一に大きく貢献した右腕は言った。「仙台にも足を運んで、僕たちに力を貸してください」。石井監督も「吉田君の効果もあったかもしれないけど。なかなか来られてなかったけど、うちにとって大事な県。勝ちも見せられて良かった」と言葉を並べた。連敗を3で止め、首位ソフトバンクとは再び0・5ゲーム差に接近。東北全体でてっぺんを目指す、その一体感を再び手にした夜だった。(伊藤 幸男)

 ▽楽天の東北での主催試合 球団創設の05年から年2~5試合を開催。19年まで52試合行われ、今季も秋田の他、22日に盛岡、7月5日に弘前でも開催する。東日本大震災のあった11年も8月30、31日に秋田、盛岡で試合を行った。17年には弘前・はるか夢球場のリニューアルに伴い、青森で29年ぶりのプロ野球公式戦開催を果たし、東北6県完全制覇を達成した。20~21年は新型コロナの影響で見送られ、今年は3年ぶりの再開となる。

続きを表示

この記事のフォト

2022年6月22日のニュース