巨人・秋広 今季初昇格へ工夫の日々 活躍するライバルの姿に「負けていられない」

[ 2022年6月12日 08:30 ]

バットを短く持つ巨人・秋広
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 結果に飢えている。巨人2年目の秋広優人内野手(19)。身長2メートルの若手有望株は、身近なライバルに負けじと2軍で技術を磨いている。

 「今は結果が全て。結果を出さないと1軍に行けないので。結果を出すことを1番に」

 昨季は9月29日の中日戦で代打出場し、支配下入団選手では15年岡本和以来の高卒新人野手デビュー。今季もキャンプからオープン戦途中まで1軍に同行した。だが、打率・143と苦しみ2軍へ。今季は2軍戦55試合に出場し、打率・265。ここまで1軍昇格はない。

 「(中山)礼都だったり、(増田)陸さんとか、去年からずっと一緒にやってきた人たちが1軍で活躍している。テレビでヒットを打ってる姿を見て、負けていられないなと」

 同じ寮生に刺激を受けている。特に中山は同い年の同期入団。昨年は練習後、最後まで残った2人が球団旗などを片付け、引き揚げるのがジャイアンツ球場のいつもの光景だった。キャンプ、オープン戦といつも一緒。「同級生ですし、特に意識はする」という良きライバルに初安打、初打点、初お立ち台と先を越された。

 工夫の日々だ。10日のイースタン・リーグ日本ハム戦ではバットを指一本分、短く持った。「真っすぐに負けないようにと。(広岡)大志さんも短く持っていた」と1軍でも勝負強い打撃を見せる先輩の姿勢を観察した。11日の同戦前には、自主トレをともにした師匠の中田に「もっと構えを大きくしたほうがいい」とアドバイスを受けた。「まだまだ足りないなということばかり。監督、コーチ、先輩方に聞いたりして成長できるように」と貪欲に吸収する。

 今季から背負う偉大な背番号55。「番号が変わったことによって、見てもらえるチャンスはあった」と現状を冷静に分析している。「走塁や守備の意識など、小さいミスをなくす」と試合前練習では内外野の守備、走塁も精力的に取り組む。求めるのは全体的なレベルアップ。「ジャイアンツの55番は軽い番号ではない。しっかりとした選手にならないといけない」と自覚は十分にある。

 「やっぱり結果。エラーをしたら打っても評価は落ちる。隙のないプレーをやっていきたい」と秋広。とことん結果にこだわり、1軍を目指す。(記者コラム・小野寺 大)

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