大商大8強呼んだ プロ注目左腕・高 全国デビューで圧投!6回零封 広島スカウトも「楽しみ」

[ 2022年6月9日 06:00 ]

第71回全日本大学野球選手権第3日   大商大6ー2日本文理大 ( 2022年6月8日    東京D )

<大商大・日本文理大>6回無失点と好投を見せた大商大・高(撮影・藤山 由理) 
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 2球場で2回戦7試合があり、8強が出そろった。大商大は高(たか)太一投手(3年)が6回零封し、打線も効果的に得点を重ねて日本文理大に快勝し、3年ぶりの8強入り。佛教大は東海大札幌に零封勝ちし、9日の準々決勝では19年決勝で敗れた明大と激突。近大は亜大に惜敗した。

 最速151キロを誇る来秋ドラフト候補左腕の大商大・高が全国デビューを好投で飾った。先発して1安打に抑えて6回零封。3年ぶりの8強へ導いた。

 「大事に投げることだけを意識した。うれしい気持ちはあるけど、次もしっかり投げられるように気を引き締めていきたい」

 最速140キロに満たなかったことには理由がある。富山陽一監督からの「7割ぐらいの力で、丁寧に」の指示を忠実に守り、悪癖の抜け球もほとんど見られなかった。6日の富士大との1回戦では同期の上田大河が自己最速152キロを計測するなど5回1/3を無失点。宿舎では同部屋で、東京ドームのマウンドの感触を聞き、「スピードより制球重視」の心得も授かり、準備は万全だった。

 広島・鞘師智也スカウトが「凄く楽しみな存在」と評価するように、関西のプロスカウトの間では早くも来秋ドラフトで「上田とダブル1位の可能性もある」とささやかれる注目株だ。エース左腕の伊原陵人(4年)を含めた3本柱は全国屈指。期待される上位進出を指揮官は「無理、無理。神宮は竜宮城みたいやから。竜宮城、行ったことないけど…」と冗談ではぐらかしたが、悲願の頂点が視界に入ってきた。(北野 将市)

 ◇高 太一(たか・たいち)2001年(平13)9月26日生まれ、愛媛県新居浜市出身の20歳。船木小2年から船木パイレーツで野球を始め、船木中では今治中央ボーイズに所属。広陵では3年春から背番号17でベンチ入りし、選抜出場。今秋ドラフト上位候補の大阪ガス・河野佳が同期。大商大では1年秋からリーグ戦に登板して通算3勝。最速151キロでスライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリットを操る。1メートル83、79キロ。左投げ左打ち。

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