ヤクルト・村上がヘッスラ&V弾! 球団タイの7カード連続勝ち越し「打てた感覚をなくさないように」

[ 2022年6月5日 05:30 ]

交流戦   ヤクルト3ー2西武 ( 2022年6月4日    神宮 )

<ヤ・西>6回、逆転2ランを放ちガッツポーズする村上(撮影・尾崎 有希)
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 ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が4日、西武戦の1点を追う6回、右中間への逆転16号2ランを放ち3連勝を引き寄せた。2点を追う5回には、チーム初安打となる右前打を放ち、走塁では三塁へ気迫のへッドスライディングを見せた。4番の気持ちの入ったプレーが逆転を呼び、球団タイ記録となる7カード連続勝ち越し。チームは交流戦も単独首位に再浮上した。

 二塁を蹴りギアを上げた。最後は迷いなく頭から三塁へ滑り込む。村上が気迫のヘッドスライディング。「常に次の塁を狙って意識してやっています」。主砲の汚れたユニホームは、チームにとって何よりのカンフル剤だった。

 0―2の5回先頭。右翼線へチーム初安打を放って出塁した。続く太田のゴロを一塁手の山川がはじく間に、一気に三塁へ頭から滑り込んだ。昨年10月。優勝を争った巨人、阪神との6連戦初戦。一塁へ先制点をもぎ取るヘッドスライディングを見せた。チームは勢いづきリーグ制覇を果たし、日本一へと駆け上がった。

 この日もこの走塁から1点差に迫り、反撃開始。試合を決めたのも4番だった。1―2の6回1死三塁。本田の2ストライクからの4球目、144キロ直球を「何とか三振だけは避けて前に飛ばそうとセンター返しを意識した。無我夢中で打った」と右中間へ逆転16号2ラン。5戦ぶりの一発で巨人・岡本和と並ぶリーグトップに立った。

 スラッガーの系譜を継ぐ。村上は2年目から、左手の小指を右手の人さし指にかぶせるようにバットを握る。「狙いとかはないけれど、なんか振りやすい」と話すにとどめたが、左右の違いはあれ巨人・岡本和や、この日の対戦相手だった通算446本塁打の西武・中村も同じ握りだ。指1本分バットを長く使えるだけ、ヘッドを利かせることができる。自然とたどり着いた長距離打者の握りで、値千金の一発を放った。

 神宮にはこの日、19年の最終戦以来となる満員御礼、2万9538人が詰めかけた。92年以来30年ぶりの球団タイ記録となる7カード連続勝ち越し。「なんとか打てた感覚をなくさないように続けていきたい」。セと交流戦首位を走るチームの命運は、村上が握っている。(青森 正宣)

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