今季打てば負けない神話継続!西武・山川 清原氏の前で11戦ぶり12連勝弾「意識だけ変えた」

[ 2022年5月26日 05:30 ]

交流戦   西武2―1中日 ( 2022年5月25日    バンテリンD )

<中・西>2回、山川は同点ソロホームランを放つ(撮影・椎名 航)
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 西武の新旧背番号「3」を「必勝」の言葉がつないだ。20年から同番号をつける山川が本塁打した試合は、今季12戦全勝。「最近ホームランが出ていなかったので、フォームではなく意識だけ変えた。ちょっとフライを打つように」と語った。

 西武黄金期に背番号3をつけた清原和博氏が、テレビ解説でバンテリンドームを訪れた一戦で同点弾。1点を先制された直後の2回先頭で、高橋宏のフォークを左中間深くに弾丸ライナーで運んだ。リーグトップを独走する15号ソロは11試合ぶりの一発でもあった。6回は152キロ直球を中前打。通算525本塁打の大先輩を「ポイントを(投手寄りに体の)前にして直球にもフォークにも対応している」とうならせた。

 清原氏の在籍時代、春季キャンプでは「必勝法、必敗法」と称されるミーティングが休養日の前日以外、毎日2時間あった。森祇晶元監督から状況に応じた打撃のできる「勝利に直結する4番」として育成され、「本当に厳しかった」と回想する。それだけに今季の開幕前。清原氏はラジオ番組で古巣の覇権奪回の条件に山川の復活を挙げていた。

 背番号を「重い数字」と受け止める山川がチームを3連勝に導き、勝率5割とした。清原氏にとって20年に執行猶予が明けて以降、西武戦の解説は初。打者の主要タイトル獲得のない「無冠の帝王」の前で山川が本塁打数で12球団トップに立ち、リーグトップを走る打点も33に伸ばした。

 打撃2冠の主砲は言う。「全部反応なので。反応するための前の準備の方が大事。しっかり振り切る」。これが「不敗」の哲学だ。(神田 佑)

 《12連勝は単独3位》山川(西)が今季、本塁打を放つとチームは12戦全勝。西武でシーズン1号から本塁打試合に12連勝は、54年中西太(当時西鉄)の17連勝、92年秋山幸二の15連勝に次ぎ、83年スティーブ、88年バークレオの各11連勝を抜く単独3位だ。なお、両リーグ単独トップの15号で、通算本塁打を192本としたが、そのうち、先発4番では130本を打っている。

 ▽西武時代の清原和博 85年ドラフト会議で6球団から1位指名を受けて西武に入団。背番号「3」を背負い、1年目の86年に打率.304、31本塁打、78打点で新人王に輝く。球宴にもファン投票1位で選出され第2戦でMVP。89年には史上最年少で通算100号に到達した。96年オフにFA宣言して巨人に移籍。PL学園時代から憧れていた巨人は背番号3は長嶋茂雄の番号で永久欠番のため、清原は「5」をつけた。

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