田淵幸一氏 原監督と星野監督 実は「似たもの同士」 「アメとムチ」の使い方がうまい

[ 2022年5月25日 05:30 ]

交流戦   巨人4―2オリックス ( 2022年5月24日    東京D )

<巨・オ>試合後、ファンに応える原監督 (撮影・白鳥 佳樹)
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 血液型でいえば原監督がA型で、星野はO型。A型とO型というのは意外と相性がいい。現役で対戦し、指揮官としても火花を散らした。ただ、そばで見ていて「気が合うんだろうな」とは感じていた。星野はいつも原監督のことを親しみを込めて「たつ(辰)」と呼んでいたよ。

 03年のシーズン最終戦。甲子園で、退任が決まっていた涙の原監督を星野が抱きしめて声を掛けた。一塁ベンチから見ていたが、星野といえば「男がほれる性格の男」。ご苦労さん、という星野から原監督への愛情が伝わってきたし、やっぱり2人は似たもの同士だったと思う。

 ルーツはNHK。川上哲治さんに、星野、そして原監督。みな解説者を務めている。星野は川上さんの指揮官としてのやり方を勉強していたし、原監督もその流れにいると思う。2人とも「アメとムチ」の使い方が抜群にうまい。選手を厳しく2軍に落とすなど、やることがよく似ていた。もちろん程度の差はあって、厳しさは星野の方が上だったろう。ただ、このメリハリがあるからこそ、チームの一丸ムードをつくることができる。

 1181勝。これからも数字を増やしていってくれれば。「仲間」として星野も喜んでいるんじゃないかな、と思う。(スポニチ本紙評論家)

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2022年5月25日のニュース