ロッテ・朗希 無傷の4勝目で3冠 パ唯一の勝率100% 自身初の月間MVPも獲得

[ 2022年5月14日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ4―1オリックス ( 2022年5月13日    京セラD )

<オ・ロ>7回を抑え松川(右)とタッチする佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 ロッテ・佐々木朗希投手(20)が13日、オリックス戦で7回86球を投げて6安打1失点、7奪三振と好投して無傷の4勝目をマークした。勝ち星はリーグトップに並び、勝率(1・000)、奪三振(78)と合わせて3冠。この日、自身初となる月間MVP(3、4月度)を受賞した「令和の怪物」が抜群の対応力を見せ、相手打線を封じた。

 佐々木朗が進化を止めない。京セラドームのマウンドと、相手の初球狙い。2つの壁を乗り越えた。

 3回まで3安打1失点で、奪三振はわずか1。「良いボールがいかない」と苦しんだ。前回対戦した4月24日のオリックス戦では、同じ球場で白星こそ挙げたが5回90球を要して2失点。高い傾斜のマウンドが合わず、ドーム球場特有の蒸し暑さに体力も奪われた。

 思い切って4回から、4月10日の対戦で19三振を奪い完全試合を達成したイメージを捨てた。「下手に高望みをしないでアウトを取ろう」。直球とフォークのパワー投球から、120キロ台のカーブと130キロ台のスライダーを交えた緩急で相手打線の目先を変えた。

 この切り替えが奏功した。6回は2死二、三塁でバレラをフォークで空振り三振。7回は2者連続三振で締めるなど、4回以降は4イニングで3安打無失点で奪三振は6に急増し「後半は良かった」と手応えを口にした。前回対戦では白井一行球審の判定に対する不服そうな態度をきっかけにマウンドに詰め寄られる事態も経験。その白井審判員が二塁塁審を務めて注目も集めた一戦で対応力を発揮した。

 初回は初球を狙われたが「かわそうとせずに攻めていく中でアウトを取ろうと思った」と自身のベストピッチを投げることに集中。わずか4球で乗り切った。6日のソフトバンク戦でも初回に初球の直球を3安打され、この日に浴びた6安打中の4本も初球を打たれている。ファーストストライク狙いにも「変に抑え込もうとせずにアウトを取れたらいい」と気負わなかった。実際、6つの内野ゴロを2球目以内のファーストストライクで仕留めて乗り切った。

 チームは3連勝で4位浮上。自身は楽天・田中将らに並ぶリーグトップの4勝目を挙げ、勝率、奪三振と合わせて投手部門3冠に躍り出た。この日発表された月間MVP受賞には「野球以外に習い事もしたことがない。表彰されたのも初めて」と笑った。次々に課題をクリアする。「令和の怪物」の戴冠ラッシュは、これからが本番だ。(君島 圭介)

 《無傷の4連勝》佐々木朗が7回1失点で無傷の4連勝。規定投球回以上で勝率10割はパでは佐々木朗のみとなった。この日は7回で7三振を奪ったが、初奪三振は3回2死の宗からでゲーム11人目。佐々木朗が初回から2イニング連続で三振を奪えなかったのはプロ入りから通算18試合目で初めて。これまでの最も遅いゲーム初奪三振は今季4月24日オリックス戦での8人目だった。

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2022年5月14日のニュース