阪神「雨柳さん」で降雨中止翌日9連勝狙う チーム03年井川以来の4連続完投へ闘志

[ 2022年5月13日 05:30 ]

笑顔で調整する青柳(撮影・大森 寛明)
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 阪神は12日、天候不良のため甲子園で予定されていた広島戦は中止となった。13日からは敵地でDeNAとの3連戦に臨む。予告先発された青柳晃洋投手(28)は3戦連続完投で奮闘。球団で4戦連続となれば20勝で沢村賞を獲得した03年の井川慶以来、19年ぶりの快挙だ。雨予報と天候が心配されるが、「雨柳さん」の愛称で親しまれるエースが快投でチームを五月晴れへと導く。

 「雨柳さん」の本領発揮だ。3戦連続完投中の青柳が、チームの連敗阻止をかけて13日のDeNA戦に先発。球団では19年ぶりとなる4戦連続完投へ向けて意気込みを示した。

 「(前回と同様に)今回もそういうピッチングができたらうれしいですけど。今、できることをしっかりやりたい。勝てるピッチングを心がけていきたい。(中継ぎ)ピッチャーになるべく僕の時に休んでもらえるよう、負担をかけないようにしたい」

 勝利と同時に長いイニングにこだわる姿からはエースとしての使命と自覚がうかがえる。前回6日の中日戦では大野雄とともに1点を争う投手戦を展開。延長10回にサヨナラ打を浴びて敗戦投手となったが、最後まで投げ抜き、先発としての役割は果たした。開幕投手に内定しながらも新型コロナウイルス感染による離脱で今季初登板は4月15日の巨人戦。大幅な出遅れを取り戻すように、ここまでは4試合で3勝1敗、防御率0・76と働きが光る。

 「体は元気かなという感じなので。完投が続きましたけど、あんまり(完投による疲労は)関係ないかなと思います」

 13日は地元、横浜で今季初の凱旋登板。気象庁の予報では12日時点で雨となっているが、心配無用だ。「雨柳さん」の愛称で親しまれ、20年には球団からグッズも発売されるほどの「雨男」には吉兆データが存在する。20年以降、屋外球場で雨の日に登板した試合は9試合で6勝1敗を誇っている。また敵地の横浜スタジアムでは通算5勝1敗と好相性。そしてチームも降雨中止の翌日の試合では20年から8連勝中なのだ。勝利を後押しする数字も武器に、連敗ストッパーとしての務めも果たしたい。 

 「毎年(DeNAは)打つチームのイメージがありますけど、僕の時は左(打者)が多くなるかなって感じ。ランナーをためないようにやっていければ」

 今季初対戦となる相手打線では対左打者対策が鍵を握る。この日はキャッチボールやショートダッシュで最終調整。期待を背負うエースが快投でチームを五月晴れにする。さあ、「雨柳さん」の出番だ。(長谷川 凡記)

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