元ロッテ・渡辺俊介Jrの向輝 東大野球部入り 父と同じサブマリンで目指す神宮マウンド

[ 2022年5月13日 05:30 ]

東大野球部に入部した渡辺(右)と臼井(東大野球部提供)
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 “ミスターサブマリン”としてロッテなどで活躍後、現在は社会人・日本製鉄かずさマジック監督を務める渡辺俊介氏(45)の長男・向輝(18)が今春、東大野球部に入部した。父と同じ下手投げで神宮のマウンドを目指す渡辺が12日、スポニチ本紙に思いを語った。

 伝統の東京六大学でプレーする。渡辺は3月10日、東大理科2類に現役合格後、ロッテで通算87勝を挙げた父に改めて野球部入りの意思を伝えた。「注目されるだろうけど、本当に入るのか?」との質問に「大学では自分のやりたいことをやりたい」と即答。先月18日から投手登録4選手を含め、22人の新入生と練習に励んでいる。「みんな意識が高くて。高校に比べると物凄くレベルは高い」

 神宮で戦う先輩をスタンドから応援しつつ、将来の自分が見えてきた。「球速が速い投手でも打たれる。六大学だと速いだけじゃ通用しない」。上手投げだった海城高3年夏、右肩痛から大会2週間前に下手投げへ転向した。大学では球速を求めて元の上手投げに戻すつもりだったが、心変わりした。「周りに騒がれたとしても横から腕を下げて投げるしかないのかな」。父の助言を参考にフォーム固めに苦労している。

 「まずフレッシュリーグに1年生のうちに投げたい」。春秋の早慶戦終了後に行われる1、2年主体のリーグ戦。今春は基礎体力づくりを優先し、秋のフレッシュリーグで神宮のマウンドに立つことがターゲットだ。清原和博氏の長男である慶大・清原正吾(2年)との「2世対決」が実現するかもしれない。(伊藤 幸男)

 ◇渡辺 向輝(わたなべ・こうき)2004年(平16)2月25日生まれ、千葉県出身の18歳。浦安・高洲北小3年から野球を始め、海城中で投手に。海城高2年秋から背番号1をつけたが、3年夏は2回戦敗退。家族は両親と妹。1メートル67、61キロ。右投げ右打ち。

 ≪臼井 高校の先輩梅林と「一緒に出たい」≫静岡高から2浪の末、今春東大野球部入りした臼井捷翔(はやと)内野手は高校の1年先輩で、チームの4番に座る梅林浩大(3年)とスタメン出場することを目標に掲げた。「梅林さんがいる間に、自分も一緒に試合に出たい」。浪人時代に鈍った体力は戻ってきた。「好きな時に練習できるし、施設もしっかりしている。憧れていた場所」と最高の環境を喜んでいた。

 ≪慶大には元広島・前田智徳Jr≫父がプロ野球で活躍した現役大学生選手は他にもいる。慶大には元広島で通算2119安打を放った前田智徳氏の次男・晃宏が今春入部。最速143キロを誇る。東都大学リーグの立正大では巨人などに在籍した前田幸長氏の次男・聖矢内野手(3年)と、日本ハム・飯山裕志内野守備走塁コーチの長男・志夢(もとむ)外野手(2年)がプレー。首都大学リーグの東海大には巨人・金城龍彦3軍守備走塁コーチの長男・飛龍外野手(3年)がいる。

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2022年5月13日のニュース