日本ハム・新庄監督 勝っても厳しメッセージ「ミスを減らしていかないと成長はない」

[ 2022年5月12日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム5ー2オリックス ( 2022年5月11日    札幌D )

<日・オ>2回、野村の右前打で二走清宮が生還、新庄監督が迎える(撮影・篠原 岳夫)
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 日本ハムは打線が8試合ぶりの2桁12安打に、今季最多6盗塁と攻撃陣が機能して快勝。連敗を2でストップした。だが、試合後に広報を通じて新庄監督が残したコメントには厳しさがにじみ出ていた。

 「金子君がいいテンポで投げてくれたおかげで打線がつながった。攻撃面は作戦を決めてほしいところでミスがいくつかあったから、それを減らしていかないと成長はないね」

 阪神時代の恩師の故野村克也氏は、選手の成長段階によって「称賛」や「非難」を使い分けた。これまで活躍した選手を称えることが多かった指揮官だが、攻守でミスを連発して敗れた10日のオリックス戦後は「1軍に残りたいという姿勢が全く見えない。バットを出さない限り一生結果は出ない」と初カミナリを落とした。この日は3点差に迫られた6回1死三塁で、中島が初球スクイズをファウルするなど追加点を奪えず。どの場面を指しているかは不明だが、さらなる成長を求めるからこそ2日連続で厳しいコメントにつながったとみられる。

 10日の同戦で見逃し三振に倒れるなど4打数無安打に終わっていた清宮は、「めちゃくちゃ悔しかった。自分でも思うところはある」と奮起した。新庄監督は2試合連続で清宮、野村、万波を3、4、5番に置いた。「この3人は25~30発打てる」と期待する近未来クリーンアップ。新庄監督就任後、2試合連続で中軸に3人同じ顔触れが並ぶのは初めてだ。

 2点を先制した初回、清宮は空振り三振に倒れたが、2回2死一、二塁からスライダーをすくい上げて右翼線へ2点適時二塁打。「(2試合連続3番起用は)もうめっちゃうれしい」と喜びつつ「その打順にいる重さは間違いなくある。自分も含めて成長途中だと思うけど、1軍の舞台でチャンスもらっているので絶対に生かしたい」と中軸としての責任感をにじませた。

 新庄監督が目指すのは守備を中心としたそつのない野球。今後は走攻守においてさらなる緻密さが求められる。指揮官の苦言に対し「向かっていく姿勢は常に忘れないで、目の前の相手をやっつける気持ちでいきたい」と誓った清宮。指揮官の求めるレベルは厳しさとともに次第に上がっていきそうだ。 (東尾 洋樹)

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2022年5月12日のニュース