ソフトバンク・東浜 9回のマウンドは「これまでにないぐらい緊張した」 球団3人目のノーヒットノーラン

[ 2022年5月11日 21:10 ]

パ・リーグ   ソフトバンク2-0西武 ( 2022年5月11日    ペイペイD )

<ソ・西>ノーヒットノーランを達成しガッツポーズする東浜(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの東浜巨投手(31)が11日の西武戦(ペイペイドーム)で無安打無得点試合を達成した。プロ野球84人目、95度目。今季、ロッテの佐々木朗希投手(20)が4月10日のオリックス戦で完全試合を達成しているが、球団では、1リーグ時代の1943年の南海・別所昭(後の毅彦)、2019年9月6日のロッテ戦で達成した千賀滉大投手以来、3人目の快挙となった。

 大きな拍手の中、お立ち台に上がった東浜は開口一番「ありがとうございます」と詰めかけたファンに感謝。今の心境を聞かれると「疲れました」と明かしてスタンドから笑いを誘い「まぁ、でも、こんな気持ちのいい疲れは久しぶりです」と充実した表情を見せた。

 千賀以来の達成を伝えられると「まさか、自分ができるとは思ってもなかったですし、まだ信じられない」と、自身でも驚きの表情。「ストライク先行でどんどんいって、打線もすごい調子がいいので、いい形で攻撃につなげていこうと、その思いで毎イニング上がってました」とリズムを重視した投球が快投につながった。

 150キロ前後のストレートに多彩な変化球で西武打線に的を絞らせず「思ったよりも変化球が操れていたかな。要所要所で真っすぐもしっかり投げれていたので、それが良かったのかなと思う」と投球を振り返った。また、ノーヒットノーランを意識し始めた頃を聞かれると「最終回ですね」とはにかんだ。

 最後の打者だった金子の打球については「自分のところに打球が飛んできたので、捕れなかった時に“やってしまった”と思ったんですけど、うまいところアウトに処理してくれたのでホッとしました」と素早く処理した二塁手の三森に感謝した。

 9回を投げてわずか97球で、2四球も後続で併殺打を奪い27人でのノーヒットノーランに「あんまり意識してなかったので。本当に最終回、マウンドに立つときに、これまでにないぐらい緊張したぐらいで、それ以外はあまりそういう意識はなかった」と平常心を貫いた。

 また観客からノーヒットノーランを期待する雰囲気を「7回くらいから、ちょっとずつ拍手が大きくなっていったので。なんとなく意識したくなかったですけど、おかげでじわじわと実感しながら投げることができました」と感じ取っていた。

 また「ベンチの人も全然声をかけてくれなくて。多分めちゃくちゃ意識して、流れを変えたくなかったと思う。そういう気配りもありつつ、ありがたいなと思いながら、余計に緊張しながら初めての経験でした」と仲間の気配りにも感謝した。

 人生で「2回目」のノーヒットノーラン。「でもプロに入って中々ね、完封とか完投をもっともっとやっていきたい。プロ野球の世界でこういうピッチングができて本当によかった」と喜んだ。「まだまだ序盤なので、ここから熱い戦いがいっぱいあるので、そこで自分の仕事ができるように。今から次の試合に向けて調整していきたい」と気を引き締めた。

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