関本賢太郎氏、阪神打線の仕掛けの遅さ指摘 今こそ相手先発打ち崩して得意の先行逃げ切りに持ち込め

[ 2022年5月11日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0-3広島 ( 2022年5月10日    甲子園 )

関本賢太郎氏
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 【関本賢太郎氏 視点】相手先発を序盤から攻略しろ!本紙評論家の関本賢太郎氏(43)は、阪神打線の仕掛けの遅さについて言及。10日の広島戦では床田に疲れが見えてきた最終盤にこそ好機をつくったが、対戦1巡目からたたみかけないと波に乗っていけない――と説いた。

 マルテが戦列に戻って陣容は整ってきた。佐藤輝、大山と組んだクリーンアップはこの日は無安打だったが、ようやく平常運転の戦いができる。近本、中野の1、2番。相手投手の右左で6、7番は日替わりになりそうだが、打線も本来の形に近づいてくるのではないだろうか。

 広島・床田に完封を喫した9イニングを見ていて、明らかに疲れが出てきた最終盤にチャンスをつくっていたが、それでは遅すぎる。序盤から、たたみかけてほしい。床田が良い投手だから状態が落ちてくるのを待つしかない…ではいけない。例えば5キロ増しの球速にタイミングを合わせ、キレッキレの変化球を想定するなど、設定を高めにして、立ち上がりから崩していくイメージ。これほどまで結果が極端に出ていないのだから、狙い球や絞り方も思い切り変えてみてはどうだろうか。「待つ」「見る」ではなく、6回に代打で出た陽川が1ボールからのファーストストライクを左前打したように、どんどん振っていくことも一つの方法だ。

 この日の西勇のように、先発投手が頑張っている。救援陣も悪くはない。投手陣が良い今のうちに、チーム、特に打撃陣を立て直せば、選手個々の力はあるので、長いペナントレースまだ間に合う。

 序盤から得点シーンが生まれれば先行逃げ切りの得意パターンに持ち込める。先発投手に勝ちもつく。最大の武器である機動力など本来の「矢野野球」の披露も可能だ。チームの防御率は3点台の前半なので、数字上、なんとか4得点で勝てる計算だ。

 この試合では北條と熊谷が6、7番で並んだが、きょう11日は広島先発が右投手の九里なので、糸原や高山に代わるだろう。そこも糸井がコンディションを整えて、ロハスなども状態を上げてくれれば…。とにかく流れに乗るために必要なのは、タイガース本来の形に戻すことだ。

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