阪神・マルテが10日に1軍昇格 即3番スタメン!「準備できていた」広島・床田キラーが貧打の虎救う

[ 2022年5月10日 05:30 ]

6日「鍛錬棒」と記されたバットを使って鳴尾浜で打撃練習に汗を流したマルテ。準備万端で1軍に合流する!
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 阪神のジェフリー・マルテ内野手(30)が10日に出場選手登録され、同日の広島戦(甲子園)でスタメン起用されることが分かった。チーム打率、得点数ともリーグ最下位にあえぐ貧打にあって、昨季22本塁打した長打力は何よりの起爆剤。右足のコンディション不良から復活したM砲が、矢野阪神の救世主となる。

 貧打に悩む打線の救世主となる。右足のコンディション不良のため2軍調整していたマルテが、10日の広島戦から1軍に復帰。「3番・一塁」としてスタメン起用されることが濃厚となった。

 「準備はできているかなと自分は思っている。どこであれ、自分の準備をして、チームに貢献できたらいいかなと思います」

 はやる気持ちを抑えるように、言葉をつないだ。4月1日の巨人戦で負傷し、戦線から離脱。チームが歴史的な失速をする中、悔しい思いを胸に秘め、黙々とリハビリに励んできた。6日のウエスタン・中日戦でようやく実戦復帰。翌7日からの2試合では一塁の守備にも就き、調整を進めてきた。10日の相手先発・床田に対しては昨季が7打数3安打、今季も3月30日の対戦で3打数1安打。通算でも打率は3割を超えており、好相性と言っていい。

 実戦から1カ月以上、遠ざかったこともあり、首脳陣にも、もう少し打席に立たせたい意向があった。それでも、昇格に踏み切ったのは、打線の状態がなかなか上向かないところにある。チーム打率・225と108得点は、いずれもリーグ6位。開幕から奮闘してきた糸井を、スタメン起用できないチーム事情も拍車をかけた。

 それだけに、矢野監督からは「(1軍に)あげるよ。何か流れを変えるラッキーボーイ的な部分にもなってくれたらいいなと。還すこともつなぐこともできる選手なので」と期待され、井上ヘッドコーチからは「打線がなかなか火を噴かない中で、ジェフリー(マルテ)に一役買ってもらう形で。また活性化すればいいな、と思っています」とキーマンに指名された。

 チームは8日の中日戦で、開幕から続いたバンテリンドームでの連敗をストップした。今季の広島戦は5敗1分けと未勝利。前カードの名古屋に続いて、鬼門を打ち破りたい。

 思えば、左ふくらはぎ痛から復帰即スタメン起用された20年10月21日の広島戦では、決勝2ランを放った。開幕直後は打率・154、0本塁打、0打点。自身も再スタートを遂げ、チームとともに出遅れを取り戻す。(長谷川 凡記)

 【マルテの経過】

 ▽4月1日 巨人戦で右足の張りを訴え、5回の守備から交代。

 ▽同3日 右足のコンディション不良で登録抹消。鳴尾浜の球団施設で治療に専念。

 ▽同27日 ランニングやキャッチボールで回復を確認。

 ▽5月6日 ウエスタン・中日戦に「3番・DH」で実戦復帰し4打数無安打。

 ▽同7日 ウエスタン・中日戦に「3番・一塁」で先発し、故障後初めて実戦守備に就く。初回に頭部死球を受けるも、3回には適時打。

 ▽同8日 ウエスタン・中日戦に「3番・一塁」で先発。3回に適時二塁打を放ち、実戦復帰後8打席目で初の長打。

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