中村武志氏 3年前にも…巨人・原監督得意の「戦法」重盗による本盗

[ 2022年4月23日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人7―2中日 ( 2022年4月22日    バンテリンD )

19年8月20日、初回2死一、三塁、重盗を成功させる三塁走者の丸

 【中村武志 視点】4回に巨人が決めた重盗による本盗は原監督の得意の戦法であり、中日にとっては3年前の教訓が生かされてなかった。私がバッテリーコーチだった19年8月20日のことだ。

 初回2死一、三塁。三塁走者は丸、一塁走者は岡本だった。原監督は相手の先発を見て得点を設定する。中日はエースの大野雄だから当然設定は低い。1点を先制後、もう1点を取りにくると思い、私は嫌な予感がした。一塁走者が走ったら捕手の二塁送球を投手にカットさせるか、もしくは捕手は投げないか。しかし、ベンチとして動かないまま、3球目に仕掛けられた。勉強になったし、物凄く悔しい思いもした。

 この試合も柳から簡単に点を取れない。2死一、三塁で、三塁走者は再び丸。まだ4回でしかも初球だ。一塁走者のウォーカーが3年前の岡本同様に走ると思わず、中日は無警戒だった。走塁センスのある丸が三塁にいたわけだから、もっと気をつけるべきだった。

 序盤で相手が仕掛けかけてこないと思っている時に仕掛ける。それが「作戦」。終盤で警戒している時に仕掛けるのは作戦とは思わない。思いきりのいい原監督らしい作戦に、中日はまたやられた。(スポニチ本紙評論家)

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2022年4月23日のニュース