金本知憲氏 心強い広島・栗林の存在、本来の状態でなくても精神力と技術でカバー

[ 2022年4月11日 05:30 ]

セ・リーグ   広島1-0阪神 ( 2022年4月10日    甲子園 )

<神・広>セーブを挙げた栗林(右は坂倉)(撮影・成瀬 徹)  
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 【金本知憲 視点】広島は、まだ発展途上の段階にあるチームだ。16年からの3連覇を経て、今はまだまだ選手を育てている、選手が入れ替わっている時期。その証拠に、野手では小園、坂倉らが代表するように経験のある選手が少ない。阪神と戦力を比較した場合、実績を残している選手、経験がある選手が多い阪神の方が、戦力は上だと感じる。

 戦力的には、まだ計算した戦い方は難しいとは思う。その中でもチームは再び首位に浮上。今の時期は順位などを気にする時期ではない。しかし若い選手が多く、安定した技術を兼ね備えた選手、そして経験者も少ない中での、現状の成績というのは評価できる。

 ストッパーの栗林は確かに去年の疲れがあるようには見える。本来の状態ではない。それでも4セーブ目。1点差の9回無死二塁、相手打線は中軸という状況を無失点で抑える精神力や技術がある。決して調子が上がっていない中でも、抑えるということが心強い。

 何より最後に栗林がいるという安心感や信頼感がある。先発が長いイニングを投げて、いかに栗林につなぐか。そういう戦いを続けていってほしい。

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2022年4月11日のニュース