ヤクルト・村上“原点回帰”1号 開幕直前にMVP打法戻し開眼

[ 2022年3月21日 05:30 ]

オープン戦   ヤクルト2ー1西武 ( 2022年3月20日    ベルーナD )

<西・ヤ>9回1死、勝ち越しの右越えソロ本塁打を放った村上(右)はチームメートに出迎えられる(撮影・尾崎 有希)
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 ライナーであっという間に右翼席へ消えた。1―1の9回1死。ヤクルト・村上が豪快な一発。両手に残る久々の感触を確かめながら、ダイヤモンドを一周した。

 「ちょっと先だったので、ドライブがかかっていましたけど、入ってくれるかなと」

 増田の低め137キロのフォークを振り抜いた。2月22日の楽天との練習試合では実戦初アーチを放っていたが、オープン戦では16試合、51打席目で飛び出した1号。1軍に定着した2年目以降(20年のコロナ下を除く)では“最遅”のオープン戦初本塁打は、打撃フォーム追究の裏返しだった。

 20年ぶり日本一を達成した昨年は39本塁打で、セ・リーグ最年少となる21歳でMVPを獲得。それでも進化を恐れずオフから新しいバットを試し、フォームも変更した。バットをスムーズに出す狙いで、構える際にグリップの位置を肩の高さまで下げた。「一試合一試合いろんなことを感じながらやっていた」。だが、なかなか長打が出ず「悪い癖とか、いろんなところでプラスに働くかなと」と、18日の西武戦から昨年のようにグリップの位置を肩より上に戻した。開幕まで1週間を切った中で“原点回帰”。「やっとうまくはまったので、もっともっと継続して、いい状態で開幕を迎えられるように頑張りたい」と手応えをつかんだ。

 1月下旬に新型コロナウイルスに感染して出遅れたが、体調は万全。「開幕に向けて100(%)に持っていけるように。今年も日本一を目指して4番として頑張りたい」とオープン戦最終戦に臨む。(青森 正宣)

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2022年3月21日のニュース