木更津総合 延長13回サヨナラ!昨夏千葉大会決勝の悪夢払拭 166球完投の越井「体力的には問題ない」

[ 2022年3月21日 12:27 ]

第94回選抜高校野球大会第3日第1試合 1回戦   木更津総合2-1山梨学院 ( 2022年3月21日    甲子園 )

<木更津総合・山梨学院>8回2死二塁、山梨学院・高橋を三振に仕留め、拳を握り締めて雄叫びを挙げる木更津総合・越井(撮影・北條 貴史)
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 第94回選抜高校野球大会第3日は21日、阪神甲子園球場で1回戦が行われた。第1試合では木更津総合(千葉)が山梨学院を延長13回タイブレークの末にサヨナラで下し、6年ぶりに初戦を突破した。20日の近江-長崎日大に続き、2日連続のタイブレークは春夏通じて初。

 エース越井と相手先発・榎谷の好投手対決。越井は速球と多彩な変化球に加え、テンポの良い投球で山梨学院打線に対抗。1球ごとに雄叫びを挙げる気迫で、延長に入って球数が140球を越えても球威が落ちないタフさを見せた。タイブレークに突入した延長13回を無失点でしのいだのも大きかった。越井は結局、166球を完投した。

 打線は初回に4番・水野の二ゴロで1点を先制も、山梨学院の好投手・榎谷の前に2回以降は追加点を奪えず。

 1-1の延長13回には山梨学院が中堅手が内野まで前進して「内野5人シフト」を敷いた。3番・菊地はヒッティング。左飛となったが、二塁走者の山田は三塁へ進塁。その後、申告敬遠で満塁となり、5番・須永が四球を選んでサヨナラ勝ちした。

 五島卓道監督は13回の攻防について「相手の陣形がちょっと特殊で戸惑ったが、(打者が)3番だったので思い切っていけと。(二塁走者だった)1番の山田の走塁が光りましたね。四球選んだ須永は1週間前にレギュラーになったような選手。打席見ても今日はダメかなと思ったけど、彼の勢いと気持ちの強さに我慢した」。

 昨夏の千葉大会決勝では、同じくタイブレークに突入した延長13回で満塁弾を浴びてサヨナラ負けし、甲子園を逃した。それだけに指揮官は「今度は勝ち側にまわろうと言いました。昨年のチームに5人ほど入っていましたから、彼らが負けを勝ちにしたいという思いで頑張った成果だと思います。一冬越えて、粘り強くなった」と目を細めた。

 166球投げ抜いた越井について「そんなに球走ってなかったけど、まとまりというか回を追うごとにコンロールがよくなった。低めの変化球がよかった」と称えた。相手の榎谷からは初回以降なかなか点が奪えず「本当に良い投手。表示よりキレがあって、スライダー狙わせたがまったく手が出なかった」と振り返った。

 その越井も「自分たちの打線はチャンスに強い。しっかり投げていれば必ず打ってくれると信じて投げてた。球数は増えても体力的には問題なかった。先頭を打ち取ることを常に意識してきた。その成果出た。テンポなども意識したことはできました」と清々しい表情で語った。

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