トリプルスリーを予感させる ヤクルト・山田の2022年

[ 2022年3月11日 09:00 ]

<ヤクルト練習>10日、今季初となる神宮球場での試合に備え練習する山田(撮影・小海途 良幹)
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 自信にあふれる声色から大きな期待を抱かせた。声の主はヤクルトの山田だ。「今年はどんどん走ろうと思っている。去年、一昨年とできなかった分、果敢に攻めていきたい」。盗塁の取材に対し、即答した。

 20年は8、そして昨年は4。過去3度のトリプルスリー達成者としては、あまりにも寂しい数字だった。原因はコンディション不良。今季は開幕を前に「状態はいいと思います」と胸を張る。まだ調整段階にあるオープン戦でも、すでに1盗塁を決めている。

 主将としても貪欲に変化を求める。主将1年目だった昨年は、いきなりリーグ優勝と日本一を経験。大きな財産を手にしたが「(昨年の経験は今年に)生きないと思いますね」と首を横に振る。「去年は去年。(チームも他球団も)メンバーも変わりますし。今の自分が感じることを大切に取り組んでいきたい」と感性を優先する。

 昨年は試合後のロッカーで選手に声をかける山田の姿が多く見られた。励ましや助言を送ることもあれば、ときに厳しい言葉で叱咤することもあったという。ある選手は「ベンチではムネ(村上)が率先して声を出して。見えないところでは山田がいいタイミングで選手に声をかけて、チームをまとめていた」と明かす。

 オープン戦も残り9試合。11日からは今年初めて本拠地・神宮でソフトバンクを迎えて3連戦に臨む。「しっかりと感覚を取り戻して。開幕に自分の状態をマックスに持っていけるようにしたい」。自身4度目のトリプルスリーが「目標」と語る山田の2022年シーズンが、まもなく幕を開ける。(記者コラム・川手 達矢)

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