広島・中崎 セットアッパー最有力!完全復活へ3年ぶり1軍始動 佐々岡監督「復活は重要なポイント」

[ 2022年1月21日 05:30 ]

合同自主トレに参加してキャッチボールする中崎(撮影・河合 洋介)
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 広島は20日、春季キャンプに向けてマツダスタジアムでスタッフ会議を開き、1、2軍の振り分けを決定。中崎翔太投手(29)が3年ぶりに1軍始動となった。守護神・栗林につなぐ7、8回のセットアッパーをどう組むかは喫緊の課題。佐々岡監督は「中崎の復活は重要なポイントになる」とし、実績豊富な右腕の完全復活を期待した。

 新春恒例の必勝祈願を終え、マツダスタジアムで開かれたスタッフ会議。松山や長野、野村らベテラン組のキャンプ2軍始動が決まり、戦力たり得るかの見極めの観点から若手中心となった1軍メンバーに、実績のある右腕の名前があった。佐々岡監督が説明する。

 「(1、2軍振り分けは)秋季練習や自主トレの体調面などを見た中での人選。中崎を1軍に連れていく。フェニックス(リーグ)から紅白戦、ずっと調子良くきている」

 中崎にとっては19年以来、3年ぶりの1軍スタートだ。通算115セーブを挙げてリーグ3連覇に貢献した元守護神はこの間、右膝や右上腕部の手術を受けるなど故障に泣かされ続けてきた。指揮官は、懸案解決の有力候補として期待する。

 「昨季からの課題でもある栗林につなぐ勝ちパターンを担える投手。経験や実績があるので、そういう役割を期待したいし、力が必要になってくる。中崎の復活は重要なポイントになると思う」

 中崎自身もそのつもりだ。昨季序盤は右上腕部手術の影響が隠せなかったものの、終盤には久々に150キロを計測するなど、目に見える形で状態は改善した。「最後の方に少しパフォーマンスが上がり、もっと上げていけると感じた。自分に期待する思いはある」と手応えを感じ取る。

 昨季リーグワーストの483個を数えた四球を減らし、同トップのチーム打率・264に見合った得点を挙げる――。チームの課題解決を図る中で、激しいサバイバル競争が展開される。投手は2月2日から打撃練習に登板。11、12日には沖縄行きの切符を懸けて紅白戦が組まれている。

 「アピールが必要な選手は“1軍に入ったから”ではなく、“みんなと競争するんだ”という意識がほしい。2週間の間に入れ替えはあるし、チャンスはみんなに十分ある」

 佐々岡監督は言葉に力を込める。4年ぶりのV奪回を誓う春。経験豊富な29歳が完全復活を果たせば、戦力層はグッと厚みを増す。(江尾 卓也)

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