広島ドラ5・松本が救世主名乗り コロナ禍で外国人投手不在危機「開幕からどんどん1軍で投げたい」

[ 2022年1月15日 05:30 ]

元気良くダッシュする松本(左から2人目)=撮影・河合 洋介
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 広島ドラフト5位・松本竜也投手(22=Honda鈴鹿)が14日、廿日市市内の大野練習場で新人合同自主トレに参加し、助っ人不在の穴を埋める救世主に名乗りを上げた。勝ち継投候補だったフランスア、コルニエルが新型コロナに感染して来日が遅れ、新外国人の救援左腕・ターリーの来日時期も未定。今春のテーマである救援強化に向けて、開幕1軍入りしてフル回転する決意を示した。

 救援強化の頼みの綱だった助っ人の出遅れは避けられない。12日にフランスアとコルニエルの新型コロナ陽性が判明し、救援左腕の新外国人ターリーは開幕までに来日できるかも分からない。その危機を新人の松本が救おうと意気込んでいる。

 「開幕から1軍でどんどんと投げていくことを目標にしている。なれるかは分からないけど、助っ人外国人の代わりができるように頑張っていきたい」

 新人3投手のうちドラフト1位・黒原、同2位・森の起用法は未定ながら、佐々岡監督は報道陣を通して松本の救援起用を明言している。松本自身も「先発にも中継ぎにも対応できるように準備していくが、記事などを見て(救援起用を)少しイメージしています」と覚悟はできている。

 救援の適性は証明済みだ。昨年の都市対抗野球では、東邦ガスの補強選手として3試合に全て救援登板して計8回無失点。「中継ぎの方が結果を残せてきたのかなとは思う。でも中継ぎの難しさは、これまでの経験から分かっている。プロの試合数にも対応しないといけない」。Honda鈴鹿では先発、中継ぎともにこなしてきた。それでも150キロ超の直球を中心とする投球スタイルは、救援向きとも言えるだろう。

 佐々岡監督は、抑えの栗林につなぐ勝ち継投の構築を今春のテーマに掲げてきた。助っ人が来日できていない以上、課題解決は新人が命運を握っていると言ってもいい。松本は、全力に近い力感でキャッチボールするなど仕上がりを早めて、春季キャンプでのアピール機会を待っている。

 「いつでもブルペンに入れる状態はつくってきた。思っていたよりも順調に来ている。売りにしてきた直球でしっかりと押し込み、左右に投げ分けられるところを見ていただきたい」。昨春は新人の栗林が抑え不在の危機を救った。今年もまた新人の救世主が現れるかもしれない。(河合 洋介)

 ◇松本 竜也(まつもと・りゅうや)1999年(平11)9月18日生まれ、奈良県出身の22歳。小1から野球を始め、桜井中では葛城JFKボーイズに所属。智弁学園では3年春に甲子園に出場し、1回戦の熊本工戦で完封勝利。18年からHonda鈴鹿でプレー。21年の都市対抗野球は、東邦ガスの補強選手として8強入り。1メートル78、87キロ。右投げ右打ち。

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