阪神ドラ1・森木に“新球”ツーシームあり!栄枝が大発見「クッと懐に食い込む。どんどん打ち取れる」

[ 2022年1月12日 05:30 ]

ボールの握りを確認する森木(撮影・後藤 大輝) 
Photo By スポニチ

 阪神ドラフト1位・森木大智投手(18=高知)がツーシームを習得していたことが分かった。高校時代は試合でほとんど使っていなかった“新球”。年末年始に自主トレした高校の先輩、栄枝から太鼓判を押された。新人合同自主トレは11日に第1クール最終3日目を迎え、雨天のため甲子園室内で春季キャンプへの準備を進めた。

 森木が、ちょっぴり自信をみなぎらせてのプロ生活スタートを感じさせた。緊張も、もちろん不安もあっただろうが、それ以上に楽しみ、そして手応えがあるのだろう。

 「(第1クールは)充実した3日間を過ごせた。いろいろなレクチャーを受けたので、自分なりに生かしていけるようにやっていきたい」

 理由はおそらく、大きな武器を身につけることができたからに違いない。高知高で練習した年末年始。5学年先輩の栄枝からの一言が心に刺さった。

 「打者の手元でクッと右打者の懐に食い込む感じというか、けっこうキレもいい。怖がらず右打者の内に投げられたら、どんどん打ち取れる」――。

 栄枝は5日間にわたって母校で練習。キャッチボールの相手を務めただけでなく、捕手防具を装着して座った状態で“本格的な投球練習”に近い球を20~30球、捕球したという。

 「変化球も4つか5つぐらい投げていた。特に良かったのはツーシーム。打者の手元でクッと曲がる感じで、高校時代は試合で、あんまり投げてなかったらしい。(投げていたら)めちゃめちゃ抑えられていたんちゃう…と話した」

 新人だった昨季は1軍出場がなかった一方、春季キャンプでは1軍投手の球を何千球も受けてきただけに栄枝の言葉には説得力がある。直球については以前から先輩左腕、高橋のようにベース上でグッと伸びる感じと証言。「ツーシームは誰っぽいって…難しいなあ。ホントにけっこう良かったので」と独特の軌道がさらに威力増大の可能性を予感させる。

 最速154キロの速球と同じ角度から、右打者のインコースに少し食い込ませて、少し沈められれば内野ゴロを打たせられる。森木の代名詞となる球種になるかもしれない。(畑野 理之)

 ▽ツーシーム 直球に近い球速で小さく投手の利き腕側に曲がり、旧来の「シュート」に近い。横に鋭く曲がる黒田博樹(元広島)、縦に落ちる山崎(DeNA)ら投手によって軌道に違いもある。ボールが1回転する際、垂直にボールの縫い目(シーム)が2回見えることから「ツーシーム」と呼ばれる。これに対し、縫い目が水平に4回見える直球は「フォーシーム」。

続きを表示

この記事のフォト

2022年1月12日のニュース