阪神・伊藤将 負けられないド根性!気温16度で半袖!送球を素手キャッチ!!打球直撃も後続断つ!!!

[ 2021年10月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2ー1広島 ( 2021年10月18日    甲子園 )

<神・広>7回2死、広島・坂倉の打球が阪神・伊藤将を直撃(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 絶対負けられない一戦で先発を任された阪神・伊藤将は若々しい半袖姿とは対照的に、まるでベテランのようなマウンドさばきだった。5回1死まで完全投球の堂々たるピッチング。走者を出しても、打球が当たっても、得点は許さず、7回4安打無失点の快投で9勝目を飾った。

 「今日も大事な試合なので“精いっぱい投げよう”と思って投げていました。立ち上がりから自分の中でも調子がいいと分かったので、いけるところまでしっかり投げようと」

 12勝を挙げる難敵・九里との投げ合い。加えてチームは広島戦4連敗中と厳しい条件がそろっていた。それでも、立ち上がりから落ち着き十分。特に前夜2本塁打の鈴木誠は第2打席まで連続中飛。7回無死一塁では3ボールから踏ん張り、最後はカウント3―1から5球目を低めに沈め、遊ゴロ併殺打に仕留めて無安打に抑えた。

 前日から一気に冷え込み、気温16度まで下がった甲子園で半袖で投げ続けた。「全然、冬でも半袖で投げられます。なんか半袖の方が投げやすいです」と話すこだわりのスタイルだ。千葉県の実家が雪印の牛乳販売店。「飲んでます、毎日。2本です」。幼少期から飲み続ける牛乳が寒さをモノともしない健康体の源だ。7回には坂倉の痛烈な打球が左臀部(でんぶ)付近に直撃するアクシデントもあったが、簡単な治療後にマウンドに戻り、菊池涼を三ゴロに仕留めて役目を終えた。

 「ここまで来たら気合だと思ったんで。根性で投げました」

 阪神の新人左腕の9勝は67年江夏豊(12勝)以来54年ぶり。矢野監督も「新人ですけど、経験豊富な投手なんで。本当に助かっています」と最敬礼だ。九里に投げ勝ったことで、12勝で並ぶ青柳の最多勝もアシストした。「あと1試合投げられるかと思うので。自分の仕事をして、個人としてもいい結果を出せるように頑張ります」。次回、目標の2桁勝利を決め、有終の美を飾りたい。(山添 晴治)

続きを表示

この記事のフォト

2021年10月19日のニュース