若ゴイ1、2番コンビ躍動!宇草3安打猛打賞、小園は先制三塁打 9失点大敗の中で来季へキラリ光明

[ 2021年10月14日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3-9DeNA ( 2021年10月13日    マツダ )

<広・D>3回無死一塁、小園の適時三塁打で一塁走者の宇草が生還(捕手・戸柱)(撮影・奥 調)
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 広島の新「1、2番コンビ」が13日のDeNA戦で躍動した。宇草孔基外野手(24)が3安打を放って1番の仕事を果たすと、2番・小園海斗内野手(21)は3回にランエンドヒットを成功させて先制適時三塁打を放った。一方で投手陣が9失点と崩れて今季初の7連勝を逃し、シーズン勝ち越しの可能性が消滅した。

 2人で奪った1点だった。佐々岡監督も「足絡みで3点を先制して雰囲気がよかった中でね…」と振り返ったように、新たな「1、2番コンビ」がグラウンドを駆け回って先制点が生まれた。

 3回先頭で宇草が初球の直球を左前に運ぶと、続く小園の打席で動いた。1ボールからの2球目にランエンドヒットを敢行し、小園がスプリットを叩きつける。高く跳ねた打球は一塁手・ソトの頭上を越えて、右翼線を転がる先制の適時三塁打となった。「なんとか進めてやろうという気持ちだった。内角に来たので、あわよくば三塁に進められたらいいかなと思った」

 小園は初球から積極的に振りにいくのが持ち味とあって、将来的に2番に収まるタイプではない。それだけに、限定的に2番に固定されている今季こそ、つなぎの技術を高める絶好の機会と言える。その点で言えば、4回1死二、三塁での3球三振は反省点。指揮官も「4回で止まったのが嫌な流れになった。あそこで1点でも取っておけば…」と、さらなる高みを求めた。

 一方の宇草は、俊足巧打の1番タイプ。4回1死一塁で右中間への二塁打、8回2死一塁では中前に落とす二塁打を放って3安打とし、「毎日が勝負。初球からしっかりと準備して入ろうと思った」と振り返った。

 昇格した今月5日から8試合連続で1番で起用され、その間は打率・361(36打数13安打)と好調を維持する。野間の離脱以降、日替わりだった1番を奪って今季最長に並ぶ6連勝にも貢献。打線に活気をもたらして、来季の1番奪取へのアピールを続けている。

 「東出さん(2軍打撃コーチ)から言われてきたのは“1番打者は打線に勇気を与える役目がある”ということ。それができるように、いい準備を継続できるようにしたい」。今季残り10試合。若ゴイが置かれた立場に求められる役割を懸命に果たし、貴重な経験を積んでいる。(河合 洋介)

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