市和歌山快挙!DeNA・小園&ロッテ・松川 ドラフト史上初高校生バッテリー同時1位指名!

[ 2021年10月12日 05:30 ]

プロ野球ドラフト会議 ( 2021年10月11日 )

ドラフト1位指名され市和歌山ナインから祝福される小園(手前左)と松川(手前右)=撮影・後藤 大輝
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 番長2世だ!DeNAの三浦大輔監督(47)が「高校BIG3」の一人、最速152キロの市和歌山・小園健太投手(18)をドラフト1位指名し、阪神と2球団競合の末に抽選で引き当てた。これでDeNAは1位本指名競合の連敗を7で止めた。同校の松川虎生(こう)捕手(17)がロッテから1位指名を受け、高校生バッテリーの同年1位指名は史上初となった。

 代名詞のリーゼントで気合を入れた。阪神との2球団競合。クジを引く順番は先だった。就任1年目で初めてのクジ引きとなった三浦監督は小園の交渉権を獲得し、笑顔で右手を突き上げた。

 「緊張で手が震えた」と初体験を振り返り、こう続けた。「最初に触れた封筒を取ろうと決めていた。めちゃくちゃ興奮した」。風間(ノースアジア大名桜)、森木(高知)とともに「高校BIG3」と称される152キロ右腕の獲得に成功。松本を引き当てた08年を最後に続いていた1位本指名7連敗の歴史にも終止符を打った。

 「評価が一番高かった。スカウトの懸ける思いがかなうように」と競合を覚悟し、午前中のランニング途中に自宅近隣の神社で神頼みもした。150キロを超える直球に加え、スライダーなど変化球も切れ味が鋭い完成度の高い投手。「エースとしての階段を上ってもらいたい。直球も強い。体の軸もしっかりしてオーラもある」と称賛の言葉も並べた。

 小園は市和歌山の応接室でその瞬間を見届けた。「指名されたことがうれしくて幸せ。三浦監督は(スロー)カーブが印象に残っている。投球の質問をしたい。そして球界を代表するエースになりたい。シーズンで20勝し、目標は200勝」。通算172勝の指揮官を超える壮大な目標も掲げた。DeNAは今季、借金16で現在最下位。防御率4.21も12球団ワーストと苦しんでいる。将来のエース候補として、18歳にかかる期待は大きい。

 恋女房の松川もロッテに1位指名され、史上初の高校生バッテリー1位同時指名となった。松川とは中学からバッテリーを組み「一緒に甲子園を目指そう」と誘われ、市和歌山へ進んだ。今春のセンバツ出場で念願を果たし「甲子園でバッテリーを組んで校歌を歌えたことが一番の思い出」と言う。「別の球団で寂しさはあります」と言いつつ「点を取られないのが、一番いい投手。最優秀防御率も獲りたい」と視線を未来へと向けた。

 プロの門を叩く18歳に、三浦監督は呼びかけた。「一緒にベイスターズを強くしていきましょう。ヨロシク!」。その言葉には喜びが強くにじんでいた。(大木 穂高)

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