ソフトB 明桜・風間球打の一本釣り成功!福岡の印象は「たらこ」 剛速球コメントで報道陣沸かせた

[ 2021年10月12日 05:30 ]

プロ野球ドラフト会議 ( 2021年10月11日 )

ソフトバンクから1位指名を受けた風間球打は自身の誕生日との「W祝い」となり笑顔を見せる(撮影・西海健太郎)
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 ソフトバンクは1位指名を公表していたノースアジア大明桜の風間球打投手(18)の単独指名に成功した。世代最速の157キロ右腕は新人王獲得、160キロ到達と大きな夢を広げた。支配下は5選手、育成は12球団最多となる14選手を指名した。

 その名が呼ばれるまで、風間の手は震えていた。ソフトバンクの単独指名が決まり、マスクの下で笑みがこぼれる。「高校ビッグ3」の一角として注目を集めた、世代最速の157キロ右腕の声は達成感に満ちた。

 「少し不安でしたが選ばれて凄くうれしい。誕生日なので奇跡、運命に感じる。日本一に貢献できる投手になっていきたい」

 9日に1位指名を公表していたソフトバンクは単独指名に成功。工藤監督は「球」の字を名に持つ風間に「野球をやるために生まれてきた子。日本を代表する選手になってほしい」と期待を込めた。

 午後4時過ぎまで授業を受けていた風間は制服姿でノースアジア大の講堂で行われた会見に臨んだ。全国から集まった報道陣に「まずは新人王を獲りたい。(球速は)160キロを目標にして来年には出していきたい」と堂々と言い切った。

 中学まで山梨、高校は秋田で過ごし福岡を訪れたことはなく「たらこをイメージしています。(輿石重弘監督に耳打ちされて)めんたいこですね…」と言って報道陣の笑いを誘った。「実力を持っている選手ばかり。千賀投手をお手本にしたい」と言うソフトバンクには縁がある。

 ダイエー、ソフトバンクでコーチ経験のある尾花高夫氏(現ヤクルト・2軍投手チーフコーチ)は風間が1、2年時に総監督兼投手コーチを務めた。多くの名投手を育てた指導を受け「制球、変化球の質を良くしろと言われた。目標としてやってきて前より良い投手になれました」と感謝する。

 会見の途中ではサプライズで山梨県甲州市の実家から母・今日子さん(52)がオンラインで登場し「誕生日と1位指名の両方おめでとう。みんなに愛される選手になって」と声を掛けられた。「誕生日にはこの日を思い出すので忘れずにやっていきたい」。「野球の申し子」球打が福岡にやって来る。(柳内 遼平)

 ◇風間 球打(かざま・きゅうた)2003年(平15)10月11日生まれ、山梨県甲州市出身の18歳。小1から野球を始め、塩山中では笛吹ボーイズでプレー。ノースアジア大明桜では1年春からベンチ入り。今夏の甲子園大会2回戦では明徳義塾に敗れるも152キロを計測。1メートル83、84キロ。右投げ左打ち。

 《王会長「満点ドラフト」》風間の一本釣りに成功し、2位では右の長距離砲として期待がかかる正木(慶大)を指名し、王貞治球団会長は「望んでいた通り、風間君の交渉権が獲れて、その後の指名も狙い通り。今年は久々に満点と言える結果になったんじゃないかな」と満足そうに話した。育成ドラフトでは12球団最多となる14人を指名。来季から3軍の規模と試合数を拡大する方針に沿った指名となった。

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