八王子学園八王子・羽田慎之介投手 1メートル91 潜在能力高い和製ランディ

[ 2021年10月8日 05:30 ]

11日ドラフト会議 私マル注!サウスポー 今年は逸材ズラリ(3)

八王子学園八王子の羽田慎之介投手
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 この夏、1球も投げていない最速149キロ左腕の八王子学園八王子の羽田慎之介投手(3年)がプロ志望届を提出した。左肘関節部の骨の内部の骨髄部分に炎症が起きる「骨髄浮腫」で投球ができていなかったが、9月下旬に医師から投球再開の許可を得て「一番良い状態で投げたら150キロは出ると思う」と自信をのぞかせる。

 今春、スカウトに衝撃が走った。春季大会3回戦の専大付戦で登板すると1メートル91の長身はスリークオーターのフォームから自己最速の149キロをマーク。1回を無安打無失点に抑え、視察したヤクルト・橿渕聡スカウトグループデスクも「驚いた。あのサイズでも体を使いこなせている。体格もある左投手は非常に希少性が高い」と目を丸くした。

 ヤンキースなどでメジャー通算303勝を挙げたランディ・ジョンソンをほうふつさせるスケールの大きさで注目度は急上昇。だが左肘の骨髄浮腫による痛みが出た羽田が公式戦に登板することは二度となかった。エースを欠いたチームは今夏は5回戦で都狛江に敗れた。

 「夏が終わった時に(プロは)無理だと思った」と一時は大学進学に気持ちが傾いたが、スケールの大きさと潜在能力を認める周囲が鼓舞した。チームメートは「プロに行った方が良い」と口をそろえ、相談した安藤徳明監督も「(志望届を)出すだろ」。羽田の考えも「少しでも(指名の)可能性があるのならば出そう」に変わっていった。運命のドラフト会議は11日。その名が呼ばれることを、関わってきた全ての人たちが願っている。(柳内 遼平)

 ◇羽田 慎之介(はだ・しんのすけ)2003年(平15)12月25日生まれ、埼玉県所沢市出身の17歳。荒幡小2年時に荒幡ライオンズで野球を始める。山口中では硬式の東練馬シニアでプレー。八王子学園八王子では1年秋からベンチ入り。名前の由来は巨人の阿部慎之助1軍作戦コーチから。1メートル91、82キロ。左投げ左打ち。

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2021年10月8日のニュース