楽天・早川 球団新人8年ぶりの2桁勝利王手 マー君、則本に続く「犬鷲エース」の系譜継ぐ

[ 2021年9月23日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天4ー2西武 ( 2021年9月22日    メットライフD )

<西・楽>9勝目を挙げた早川は笑顔でポーズ(撮影・尾崎 有希)
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 本人は投球内容に納得していない様子だったが、9勝は称えられるべき数字だ。楽天の新人では13年の則本昂以来となる2桁勝利に王手。それでも早川は「先輩たちがいなかったら、勝ち星は積み上げられていない」と極めて謙虚だった。

 悪いなりにゲームをまとめる。「言うは易(やす)く行うは難し」をやってのけるあたりが並のルーキーではない。失点は2回の中村の先制ソロと6回の岸のソロのみ。5回2/3を5安打2失点で先発の役割は果たしたが「フィニッシュが決まらず球数が増えた」と悔しそうに振り返った。

 打者23人に対し初球がボールはわずかに5人だったが、追い込んでから球数がかさんだ。イニング途中の降板は8度目で「リリーフの先輩に迷惑を掛けている」と悔やむ。この向上心も成長を支える要素。石井監督は「良くは見えなかったが、その中で役割を果たしてくれた」と称えた。

 「犬鷲エース」の系譜を継ぐのにふさわしい成績だ。過去に新人2桁勝利は田中将(07年=11勝)と13年の則本昂(13年=15勝)の2人だけ。10勝に到達なら左腕の球団最多勝利記録となる。注目の新人王争いはこの日に黒星を喫した日本ハム・伊藤に並び、オリックス・宮城と2勝差。負けるつもりはない。

 レギュラーシーズンでの登板回数は少なくなってきたが「優勝を目指してやっている。日本一を掲げているからには、そういう(ポストシーズンの)舞台で投げなければいけない」と早川。今は個人の記録よりも、大舞台に立つことを目指す。(重光 晋太郎)

 ▼楽天・浅村(3回に左中間へ逆転の14号2ラン)甘い球が来たらいこうと思っていた。

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2021年9月23日のニュース