前田智徳以来29年ぶり快挙へ 広島・小園 規定打席到達で高卒3年目以内打率3割達成狙う

[ 2021年9月18日 05:30 ]

セ・リーグ   広島ーDeNA(台風接近のため中止) ( 2021年9月17日    マツダ )

室内の打撃練習で快音を響かせる小園(撮影・坂田 高浩)
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 広島―DeNA戦は17日、台風接近のため中止となった。小園海斗内野手(21)は同日、初の規定打席到達での打率3割を最終目標に設定し、再上昇を思い描いた。シーズンの規定打席到達には残り33試合で111打席必要で、遊撃の定位置を守り続けながら打率を上げる必要がある。高卒3年目以内で打率3割を達成すれば、球団では92年前田智徳以来29年ぶりの快挙だ。

 開幕を2軍で迎えながら、目標の数字が見えてきた。小園はここまで332打席に立ち、規定打席に9打席不足している。1試合に4打席立てば、9連戦を終えた直後の28日の阪神戦(甲子園)で規定打席に到達する計算だ。シーズンの規定打席(443打席)へは残り33試合で111打席。1試合あたり3・4打席と遊撃の座を守り続ければ初の到達が見える位置にいる。

 「到達できたらいい。ずっと出られれば規定は達成できるし、レギュラーの証になるのかな…と思う。そこ(レギュラーと言える)までには行っていないけど、ずっと(規定打席を)続けられる選手になっていきたい」

 高卒3年目以内の遊撃手でシーズン規定打席に到達すれば、2年目から2年連続で達成した08、09年巨人・坂本以来。球団では01年東出以来20年ぶりだ。

 だが、ここに来て疲労の色が隠せない。9月は打率・196(56打数11安打)。前半戦を終えて・326あった打率は・282まで落ちた。新型コロナウイルス感染から復帰した6月以降も目立った休養はなく、今季の出場80試合のうち70試合にフル出場する。疲労がピークを迎えたいま、打率3割を目標にすることで心を奮い立たせている。

 「(疲れは)当たり前。内野手で動くことも多いけど、その中でどうコントロールしていくか。(不調は)技術が足りないだけです。目標は打率3割。試合に出て、上げられるようにしていきたい」

 高卒3年目以内で打率3割を達成すれば、球団では92年前田以来29年ぶりだ。2ストライクからノーステップに切り替えていた打法は、追い込まれても小さく足を上げるように変更。目標達成に向けて修正を続けている。

 「(ノーステップのままだと)それ以上にはならない。困って無理だと思えば使えばいいし、対応できつつある。ノーステップと同じイメージのままで、甘い球をより強く(振りたい)」

 打率3割への道は険しいが、挑戦する過程が成長につながっていく。(河合 洋介)

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