ホリエモンが独立Lのセンター獲る 北九州に新球団参入「小さなチームがメジャーになる日も夢ではない」

[ 2021年9月18日 05:30 ]

今後の展望を語る堀江氏
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 実業家の堀江貴文氏(48)らが設立し、独立リーグ「ヤマエ久野九州アジアリーグ」への加盟が承認された福岡県北九州市の新球団「福岡北九州フェニックス」が17日、北九州市内で会見した。堀江氏は、小劇場から国民的アイドルになったAKB48を引き合いに、「メジャーになる日も夢ではない」と熱弁。04年に「仙台ライブドアフェニックス」でNPB新規参入を狙い断念した経験から17年を経て、九州から“球界のセンター”を狙う。

 チームは6年前に堀江氏が創設したオンラインサロンが母体となっている。今年3月に開幕したプロ野球独立リーグの「ヤマエ久野九州アジアリーグ」に今月10日付で加盟が承認された。共同オーナーとしてマーケティング、財務基盤の強化などで運営に携わる堀江氏は、アイドルグループAKB48を例に「秋葉原の300人の劇場から国民的アイドルになった。目新しい小さな独立リーグのチームが、メジャーになる日も夢ではないと思っている」と語った。

 福岡県はプロ野球ソフトバンクの本拠地があり、高い人気を誇っている。堀江氏は「ガチな野球ファン以外」も含めて幅広く取り込んでいく方針を示し、「プロ野球の試合を1回も見たことがない、1年に1度しかという人の方が人口的に多い。こういった方々を球場に呼んだり、配信を見てもらってファンになってもらうことに関しては、まだまだやれることがたくさんある」と熱く語った。

 リーグの拡大、国際化も視野に入れる。新型コロナウイルスの影響に配慮しながら「地理的に近くて野球が盛ん。九州と韓国と台湾で、12球団ぐらいできるんじゃないか、と思っている」とプランを披露した。

 来春の開幕に向け監督、コーチは選定中。選手は25人前後を予定し、トライアウトも今後実施する。当面、北九州市内の既存球場を拠点とする一方で、「将来的にはボールパークをつくりたい」と構想を練る。

 また、「これはどうなるか分からない、さらに先の話」と前置きした上で、スポーツ振興くじのようにスポーツを対象とした合法的な賭けである「スポーツベッティング」導入の可能性にも触れた。ネット配信中継とのリンクも含めて、独立リーグ収益安定化の解決策の一つとして挙げ、「独立リーグは対応しやすいのではないか。歴史が浅く身軽な分、チャレンジしやすい環境にある」と話した。

 04年に球界再編問題が持ち上がったときには、近鉄球団(当時)買収に名乗りを上げ、さらに仙台を拠点に「仙台ライブドアフェニックス」での新規参入を目指した。当時の参入は挫折したが、時を経て九州からスポーツ界、野球界に新風を吹かせる。(杉浦 友樹)

 ◇堀江 貴文(ほりえ・たかふみ)1972年(昭47)10月29日生まれ、福岡県八女市出身の48歳。東大文学部中退。元ライブドア代表取締役社長CEO。2004年、プロ野球近鉄の買収、仙台ライブドアフェニックス設立を発表も実現ならず。9月の衆院選に広島6区で出馬したが落選。宇宙開発事業も手掛け、19年にはインターステラテクノロジズ社のロケットが、日本では民間初の宇宙空間に到達した。会員制オンラインサロン運営も手掛ける。

 ▽ヤマエ久野九州アジアリーグ 今年から公式戦を実施しているプロ野球独立リーグ。初年度は火の国サラマンダーズ(熊本)と大分B―リングス(大分)の2チームが加盟し、リーグ戦を実施。リーグ戦やソフトバンク3軍、四国アイランドリーグplusなどとの交流戦も開催。初年度は火の国サラマンダーズが優勝した。

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