剛速球の3カ条…朗希と大谷の共通点 得意なスポーツはバスケットボール

[ 2021年9月11日 13:00 ]

マウンドの田中将を背にベンチ前でキャッチボールする佐々木朗
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 楽天・田中将大と投げ合った10日のロッテ・佐々木朗希の投球は素晴らしかった。

 元々、左打者の内角を突くことはとても上手だったが、外角低めにも浮き上がるような伸びのあるボールを投げていた。

 球速も155キロ以上をコンスタントに計測し、打者有利のカウントから、狙われているはずの直球を投げ込んでも押し込んでいた。

 8回2失点の好投も、白星は転がりこまなかったが、これまでの中で一番の投球だったし、直球とスライダー、フォークのコンビネーションで打者をねじ伏せるスタイルは、過去に担当した高卒2年目の大谷翔平とよく似ているなと感じた。

 佐々木朗と大谷の共通点はいくつかある。まずは、とにかくデカい。佐々木朗は1メートル90、大谷は1メートル93といずれも日本人離れしたサイズで、傾斜のあるマウンドから投げれば、投球に角度もつく。

 足が速い。佐々木朗は高校時代から50メートルを5秒9で駆け抜けた快足だ。キャンプでは陸上競技場でダッシュを繰り返すが、大きなストライドで一緒にスタートした仲間たちからするりと抜け出していく。

 高校時代の大谷は50メートルを6秒4だと話を聞いたことがある。ただ、ドラフトにかかるような多くの高校生はもっと速いタイムを持っているが、実際に見ていると、そんな選手たちよりも明らかに大谷は速かった。メジャーでもトップクラスのスピードはすでに証明されており、投手ながら30盗塁も期待されるほどだ。

 ちなみに、佐々木朗も大谷も、野球以外で得意なスポーツはバスケットボールだという。大谷からは「ダンクシュートもできる」と聞いたことがある。高さがあって、バネがあるのだから納得だ。

 そして柔軟性。大谷がプロ入りした際に披露したのが、両手を腰につけて、両肘を前でつけるというもの。これは驚いた。佐々木朗も柔らかい。普段の練習からチェックしているとよく分かる。グラウンドに姿が見えないなと思うと、いつもストレッチをしている。両脚を180度近くに開いて、胸を床にベタッとつけることもできる。

 大きな体に、抜群の瞬発力、そして驚異的な柔軟性。剛速球を投げるための「3カ条」と勝手に思っている。(記者コラム・横市 勇)

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2021年9月11日のニュース