楽天・マー君 意地見せた8回2失点 佐々木朗に「凄く良い投球をした」

[ 2021年9月11日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天2―3ロッテ ( 2021年9月10日    ZOZOマリン )

<ロ・楽>8回を投げ終えグラブタッチする田中将(左)(撮影・西海 健太郎)
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 楽天・田中将は一歩も譲らなかった。ロッテ・佐々木朗と同じく8回2失点で、東北を背負うエースの意地を示した。レアードの先制ソロなどで3回までに2点ビハインドを背負いながら、それ以降はゼロに封じた。

 「立て直して、深いイニングまで投げられたのは良かった。リズムに乗ってアウトを取っていけた」。最速158キロの剛球で力で押す19歳とは対照的に、光ったのはマウンドさばきだ。キーワードは「リズム」。4回以降は10、12、14球と少ない球数で三振も奪いながら3イニング連続3者凡退。ノーワインドアップから、右手とグラブをこれまでより高く上げて始動した。「試す中で、今日は自分のフォームの中にいいリズムができていたかなと思う」。制球も安定してテンポアップすると、味方が中盤で同点に追い付いてくれた。

 13歳下の佐々木朗には「ベンチに座ってなので投球はほとんど見てないんですけど」と前置きした上で「ヒット2本で8回まで投げて、凄く良い投球をした」。優勝争いが佳境へ向かう中で難敵として立ちふさがり「うちは2度続けていい投球をやられている。それ(強敵なの)は間違いない」と認めた。

 田中将の自己最速は、佐々木朗のこの日の最速と同じ158キロ。ヤンキース時代の17年4月に計測し、当時は「リミッターを外して投げた」とも明かした。試合を通してどんな投球が勝利に近づくか、あらゆる引き出しから模索するのが日米15年で刻んできた年輪。自身の白星は2カ月近く遠いが、チームに勝機をもたらす投球を追い求めていく。(後藤 茂樹)

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2021年9月11日のニュース