ソフトB・甲斐野 8回2死から3失点 逆転負けで36試合残し自力V消滅 復帰の守護神・森までつなげず

[ 2021年9月8日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5ー6西武 ( 2021年9月7日    メットライフD )

<西・ソ>ソフトバンク6番手の甲斐野は8回2死から3失点(撮影・篠原岳夫)
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 帰ってきた守護神まで回らず…。ソフトバンクは7日、西武に5―6で逆転負け。オリックスがロッテに勝ったため、自力優勝の可能性が消滅した。甲斐拓也捕手(28)の3ランで一時はリードしたが、8回に登板した甲斐野央投手(24)が2死無走者から3失点を喫し、ひっくり返された。4カ月ぶりに合流した「9回の男」森唯斗投手(29)は出番なしに終わった。痛すぎる1敗だ。 

 リーグ連覇と5年連続日本一を目指す絶対王者が、もがいている。36試合を残して自力優勝の可能性が消滅。5―3の8回、6番手で登板した甲斐野が3失点。痛恨の逆転負けを喫した。

 「今日のような投球をしないように反省をして、次の登板に生かさないといけないと思う。申し訳ないです」

 あとアウト1つが取れなかった。2死無走者から3連打を浴び1点差。なおも2死二、三塁。カウント1―2から投じたフォークは高めに浮いた。源田に逆転2点適時打。天を仰いだ。「ピッチャーが有利なカウントで、厳しいコースに投げ切ることができなかった」と、失投を悔いた。

 この日、左肘を手術した森が130日ぶりに1軍に戻って来た。兄貴分の守護神に、なんとしてもバトンをつなぎたかった。

 継投で逃げ切りを図った工藤監督は「あとアウト1個が難しいね。投手はあれで勝ったじゃなくて“あと1人を”という気持ちを。負けて悔しい思いをして、その中でどう自分を奮い立たせるか」と求めた。

 打線は19年5月から9連敗している天敵、高橋を崖っぷちまで追い詰めた。2―3の6回2死一、二塁。甲斐が「なんとかランナーを還すという気持ちだった」とスライダーを捉え、逆転9号3ラン。6月30日西武戦以来、98打席ぶりの一発でリードを奪った。それでも高橋に19年4月21日以来の黒星を付けることができなかった。指揮官は「5点を取って、もう1点を取ることをやっていかないと」。7回以降、追加点を奪えなかった打線に注文をつけた。

 連勝が2で止まり、ロッテにサヨナラ勝ちした首位・オリックスとは5ゲーム差。工藤監督は「野球は全ては紙一重。勝つ以外でしか負けは取り戻すことはできない」と前を向いた。上位チームの失速が条件になるが、優勝が完全に消えたわけではない。(福井 亮太)

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2021年9月8日のニュース