広島の高卒3年目コンビ、試練に直面 5打数無安打の小園&好機で併殺の林 今一度、奮起期待の佐々岡監督

[ 2021年9月2日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2-7DeNA ( 2021年9月1日    横浜 )

<D・広⑯>7回、中飛に倒れる広島・小園(撮影・島崎忠彦)
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 広島は1日のDeNA戦に2―7で連敗し、また単独最下位に転落した。小園海斗内野手(21)が走者を置く場面で4度凡退して5打数無安打に終われば、2回の好機で併殺に倒れた林晃汰内野手(20)も今季2度目の代打交代が告げられるなど、ここまで奮闘してきた高卒3年目が試練に直面する。6回途中5失点の玉村昇悟投手(20)には5敗目が付いた。

 9回こそ3者凡退に終わったものの、打線は8回まで毎回の11安打を放ち、6度にわたって得点圏に走者を置いた。だが、奪った得点はわずか2点。高卒3年目の小園、林の打席がポイントだった。

 「あと1本がつながらなかった。2回は積極的に打った結果ですから。ただ、1点でも返していれば流れは変わったのかな…と」

 佐々岡監督が言及したのは、玉村が2点を先制された直後の2回1死一、三塁の好機。林は、初球の低めスライダーを積極的に打ちにいって3―6―1の併殺に倒れた。2打席凡退する中、先頭打者の7回には代打・上本が告げられた。

 「(打撃)内容などを見て。攻撃していかないといけない場面。(投手が)左(砂田)というのもあった」

 8月27日の阪神戦で5―2の7回に長野が送られて以来、林には今季2度目の悔しい代打交代となった。

 小園は、走者を置く場面で4度打席が回ってきた。初回1死一塁から3回2死二塁、5回2死一塁、7回2死一、二塁。だが、快音は響かない。振り返れば1点差で敗れた前日31日、9回無死一、二塁で送りバント失敗。気持ちの切り替えはできていたのだろうか。

 「1年通して試合に出たことがない中で、経験していかないといけない。波を小さくしながらね。レギュラーになるための道だと思うし、しっかりと(頑張ってほしい)ね」

 佐々岡監督はここまでの奮闘を認めつつ、ここが踏ん張りどころ…とシーズン終盤の奮起に期待する。2人は百も承知。ともに謙虚に足もとを見つめる。

 「自分は、試合に出させてもらっている立場。結果を残さないと出られない。1試合1試合、覚悟して臨もうと思います」(林)

 「まだまだ実力がないな…と。一日一日が勝負。経験していい打者になれると思うので、対応できるよう頑張ります」(小園)

 勝敗の責を負う立場ではまだない。降りかかった試練は、しかし乗り越えたい。ホープは、輝く明日に向けて必死に汗を流す。(江尾 卓也)

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