日本ハム・伊藤大海、全国区になれたのは韓国戦の「追いロジン」 SNSへの批判も「いっぱい来た」

[ 2021年8月10日 16:44 ]

決勝の米国戦の7回2死三塁、アルバレスを一ゴロに仕留めガッツポーズする伊藤(撮影・北條 貴史)
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 東京五輪野球で金メダル獲得に貢献した日本ハム・伊藤大海投手(23)が10日、札幌市内で取材に応じた。最後に追加招集された侍戦士は日本ハムでの先発とは違う中継ぎを任され、決勝の米国戦を含む3試合に登板。5回0/3を無失点に抑えた。「時が進むのが早過ぎて、なかなか頭の中が追いついていない部分がありますけど、金メダルを掛けてもらった時は“やっちまったぜ”ぐらいの気持ちでした」と打ち明けた。

 地元球団で開幕から白星を重ねる道産子ドラフト1位ルーキーが全国区となった五輪での活躍。本人は「全国区になれたのは多分“追いロジン”のせいだと思う」と口にした。準決勝の韓国戦。滑り止めのロジンを付け過ぎではないかと韓国ベンチからクレームを受けながら、直後の投球前にさらにロジンを付けた。自ら試合後にツイッターで、手汗の量が多く、球が滑ることによる打者の危険を避けるためにロジンを入念に使っていることを「追いロジン」のハッシュタグを付けて説明していた。

 「本当に(韓国側から)何を指摘されたのか分からなくて。付けた後に舞っている粉が気になると解釈した。一回付けてタイムがかかって間が空いたので、結果的にちょっと“追いロジン”しちゃった」

 SNS上で発信した考えに対して、度胸満点のマウンドさばきを称える反応が多かった一方、直接の批判も「いっぱい来た」という。アスリートへのSNS上での誹謗(ひぼう)中傷がしばしば話題となった五輪でもあったが、伊藤は「よく思わない方に何を言われても、別に僕はメンタルを削られないというのがある」ときっぱり。自分らしさとひたむきな姿勢でファンの心を捉える右腕は、金メダリストとして「ここからの生活、態度、野球に対する姿勢が見られる。しっかりやっていきたい」と誓った。

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