球宴初づくし!　阪神・近本　7打席連続安打に名誉の申告敬遠　2年前は新人初のサイクル安打

マイナビオールスターゲーム2021第1戦   全セ5－4全パ （ 2021年7月16日    メットライフD ）

＜全パ・全セ（1）＞5回、上沢から適時打を放つ近本　（撮影・光山　貴大）
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　阪神・近本は第1戦に「9番・中堅」で先発し、2安打1打点と躍動。球宴新記録となる7打席連続安打とし、敢闘選手賞に選出された。

　まずは3回1死一塁で迎えた第1打席だ。今井の初球の150キロ直球を捉え、右前打を放った。続く2点を追う5回無死三塁でもカウント1―1から上沢のチェンジアップを鮮やかに左前へはじき返し、三塁走者・梅野を本塁に迎え入れた。

　「梅野さんがタイムリーを打ってくれて、チャンスでしたし流れに乗っていけました。（球宴を）楽しんで打席に入れていたというのが、自分の中では良かった」。

　2打席連続安打で2年前の5打数5安打から7打席連続安打とし、球宴史にその名を刻んだ。さらなる更新に期待がかかった7回先頭の第3打席は、佐々木千の初球を引っかけて一ゴロ。連続打席安打こそストップしたが、4―4同点の9回1死二、三塁のチャンスでは、こちらは球宴史上初となる申告敬遠を受けた。

　2年前は新人では球宴史上初のサイクル安打を放ち、MVPに輝く活躍を見せた「球宴男」。夢舞台で、今年も本領発揮した。（長谷川　凡記）

　○…近本（神）が第1、2打席で安打を放ち、5打数5安打だった19年第2戦から7打数連続安打をマークした。球宴での7打数連続安打は高田繁（巨＝69年第2、3戦、70年第1戦）とペタジーニ（ヤ＝01年第2、3戦）の6打数連続を上回る最多記録となった。なお、高田とペタジーニが1四球を挟んだのに対し、近本は連続打席での達成。7打席連続安打も球宴新記録だ。
　○…9回の第4打席には申告敬遠。球宴の敬遠は98年第2戦9回の高木大成（西）以来23年ぶり。セの打者では91年第2戦の延長11回、立浪和義（中）以来30年ぶりと珍しく、18年導入の申告敬遠初適用となった。

　▽近本の19年球宴　阪神の新人では16年の高山以来3年ぶり9人目となるファン投票（外野手部門2位）で選出。東京ドームでの第1戦は6回に代走で出場して二盗。8回の初打席は投ゴロだった。甲子園での第2戦は1番中堅で先発。球宴史上10人目、新人初となる、左中間への初回先頭打者本塁打を皮切りに2回右線二塁打、3回右前打、5回左中間二塁打、7回左越え適時三塁打の全5打席で安打。92年第2戦の古田敦也（ヤ）以来2人目のサイクル安打達成でMVPに輝いた。