阪神・梅野「自分でも上出来」 自画自賛の神走塁、2死から3四球選び全て生還し5点演出

[ 2021年6月14日 05:30 ]

交流戦   阪神6ー5楽天 ( 2021年6月13日    楽天生命パーク )

<楽・神(3)>9回2死、四球で出塁する梅野(撮影・白鳥 佳樹)
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 同点の9回2死からこの試合3つ目の四球を選んだ梅野の「神走塁」が勝利を呼び込んだ。勝つためには絶対に失敗できない場面で相手のスキを突く二塁へのディレードスチール。慌てた敵軍のミスを誘い、一気に三塁を陥れた。

 「自分の中でしっかり準備して、ああいう時は思い切り、失敗を恐れずにと。チームのテーマ、チャレンジ精神の後押しがあったからこそ行けた。得点圏に行ったらチカが状態もいいし“還してくれ!”という願いでやったんで」

 打者・近本の2球目だ。松井の128キロのスライダーを田中貴が捕球する直前にスタートを切った。田中貴の送球に、意表を突かれた遊撃手・小深田のベースカバーが遅れ、ボールは中前へ転々。三塁まで進み、近本の決勝打で決勝のホームを踏んだ。

 打席でも、2球で追い込まれながらファウルで粘り10球目で四球を選んでいた。パ・リーグを代表する守護神を一人で揺さぶる働きに矢野監督も「相手にかなりプレッシャーを与えられたし、すごく大きな盗塁。2ストライクと追い込まれてからやからね。そこで諦めずに(四球で)出て行って」と賛辞を並べた。

 この日の6得点は全て2死無走者から。うち5点に梅野が絡んだ。5、7回の打席でも四球を選び、近本の2ラン、中野の2点打に直結した。強力な楽天投手陣を相手に、目と足で攻略のきっかけをつくった。「四球と盗塁は自分でも上出来だったし、チームにこういう違う形で決勝点を決められた。この3連戦を締める上での貢献度の高い仕事はできたんじゃないかなと思う」と珍しく自画自賛。0安打0打点でも、ヒーローに匹敵する活躍だった。(山添 晴治)

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