阪神・アルカンタラ　中継ぎ配置転換も　小林が左足首負傷で戦線離脱　手薄プルペン陣の救世主となるか

交流戦   阪神2ー10ソフトバンク （ 2021年6月5日    甲子園 ）

＜神・ソ＞左足を負傷した小林は担架に乗せられる（撮影・大森　寛明）
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　阪神のラウル・アルカンタラ投手（28）の中継ぎへの配置転換が検討される可能性が出てきた。小林慶祐投手（28）が5日のソフトバンク2回戦で7回の打球処理の際に左足首を負傷し、戦線離脱が決定。前日4日には岩崎が蓄積疲労で一時的に登録を外れるなど、ブルペン陣が手薄になった危機を乗り切るプランが浮上した。

　球場が静まり返った。1点劣勢の7回に登板した小林は1死二、三塁で栗原の投ゴロを捕球した際に左足首をひねった。懸命に一塁送球した後、うずくまって動けず、担架で運ばれた。病院での診断など詳細を待つまでもなく投球が難しい負傷は明らかで、矢野監督も「抹消になると思う」と明言した。

　加入2年目の小林は開幕1軍に名を連ね、18試合で1敗4ホールド、防御率2・81でブルペン陣の一翼を担って奮闘してきた。岩崎に代わって藤浪を救援要員で緊急昇格させたばかりで、再びあいた穴が完全にふさがるわけではない。

　実際に7回以降は岩貞を除く3投手が毎回失点し、終盤は点差が開く一方だった。守護神のスアレスこそ安定感を誇示するが、各投手に疲労が見え始め、欠員も重なった。現状では勝ちパターンを固定できず、7、8回は日替わり起用をせざるを得ない状況だ。

　アルカンタラは5月16日の巨人戦でデビューし、3度の先発で1勝1敗。中盤につかまる場面が目立ち、防御率5・79だった。裏を返せば、短いイニングなら常時150キロを超える直球、変化球も織りまぜた投球で制圧が可能で、救援適性も見て取れる。

　6日はガンケルが右肩の張りから復帰登板し、外国人枠の関係でアルカンタラはベンチ入りできない。8日の日本ハム戦以降のブルペン待機を見据え、調整法も変わる可能性がある。「誰か1人で補うというよりは、全員でやるしかない」という指揮官の言葉を体現し、今こそ結束する。