おかわりだ!山川だ!呉だ!西武3発で9回逆転 交流戦最下位脱出、さあ逆襲

[ 2021年6月6日 05:30 ]

交流戦   西武6ー3ヤクルト ( 2021年6月5日    神宮 )

<ヤ・西>9回無死一塁、勝ち越し2ランを放った山川を出迎える西武ベンチ(撮影・村上 大輔)
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 曇天の神宮に、苦境を振り払う西武打線のド派手な花火が打ち上がった。1点を追う9回。逆転への号砲を鳴らしたのは、腰の張りから5試合ぶりのスタメンとなった中村だ。マクガフの初球に「スピードのあるピッチャーだったんで負けないように」とバットを一閃(いっせん)。値千金の同点5号ソロを左翼席中段へ突き刺した。「交流戦男」はいずれも歴代トップの数字を79本塁打、208打点に伸ばし、ベンチでお笑い芸人・なかやまきんに君の「パワー」ポーズで盛り上げた。

 無死一塁から今度は山川が左翼席へ、この日2発目となる決勝の8号2ランを放つと、続く呉念庭(ウーネンティン)も左翼席に2者連続の5号ソロ。19年8月15日オリックス戦以来となる1イニング3発だ。「最後は感覚でいうと、50から60ぐらい(の力)で振った気がする」と山川。7回に小川の外角球に対して懸命に体を残して左翼席へ運ぶと、ベンチで辻監督から「芯に当たれば入るだろう」と声を掛けられた。力み過ぎず、チームを救う劇弾につなげたが「やっぱり打席に入ったら強く振りたい。その力感というのは永遠のテーマ」と打撃の求道者らしく話した。

 5月27日の広島戦の試合前に主将で正遊撃手の源田のコロナ感染が判明。同日からの過去8試合でわずか1勝だったが、前カードの巨人3連戦では2試合を引き分けに持ち込むなど粘りは生まれている。交流戦前に「“西武の野球”というのを見せていきたい」と話していた山川が宣言通りの一発攻勢で交流戦の最下位を脱出。逆襲への足掛かりとする。(花里 雄太)

 《交流戦8年ぶりのイニング3発》西武は9回に中村、山川、呉念庭が本塁打を放つなど今季チーム最多の4本塁打。チームの1イニング3本塁打は19年8月15日オリックス戦以来。交流戦では13年6月12日の中日戦以来8年ぶりだ。また中村は交流戦通算最多記録としている本塁打を79(2位は巨人・阿部の60)、同じく打点を208(2位はDeNA・ラミレスの183)に更新。交流戦の通算塁打数は531となり、前記阿部が持つ歴代最多の533塁打にあと2と迫った。

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