19歳とは思えない!オリ・紅林 甲子園初アーチが決勝弾「自分の持っている力以上のものが出せたのかな」

[ 2021年6月4日 05:30 ]

交流戦   オリックス7ー3阪神 ( 2021年6月4日    甲子園 )

<神・オ(3)>8回1死一塁、勝ち越しの2点本塁打を放ち、カメラに向かってポーズを決める紅林(撮影・北條 貴史)
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 19歳とは思えない強心臓を発揮して甲子園に初アーチを描いた。3―3の8回1死一塁。オリックス・紅林は侍ジャパン候補に挙がる左腕・岩崎と対峙(たいじ)して冷静だった。「真っすぐを待っていた」。カウント2―1からの4球目、甘く入った真ん中140キロ直球を見逃さずバックスクリーン左へ決勝4号2ランだ。

 「ホームゲームではないので歓声は、そこまでだったのですが、やっぱり甲子園で打つというのは良いですね。自分の持っている力以上のものが、出せたのかなと思います」

 いい意味でずぶとさがある。打撃不振や拙守も重なった開幕当初、「プロは毎日試合があるので切り替えが大事」と自ら言い聞かせた。長打力を目指して1日4食をとり、11キロ増の95キロに肉体改造してキャンプイン。初の1軍参戦で心身の疲労から懸念される体重減も関係ない。

 「1軍のご飯がおいしくて増えているんですよね、今は98キロに…。ペイペイドームの(ケータリングの)豚骨ラーメンが本当においしい」

 駿河総合(静岡)では届かなかった夢舞台で成長の足跡を刻んだ。初戦の自己最多4打点など、全3試合で打点を稼ぎ計7打点。19年に続く関西ダービー勝ち越しに導き、中嶋監督にも「失敗もあるが、引きずることなく、何とか理解しようというのが見える。非常に前向きなね。誰も19歳と思っていない」と独特の言い回しで評価された。勝利と育成の両立を図る“中嶋チルドレン”の筆頭が、オリックスに新風を吹かせた。(湯澤 涼)

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