阪神・大山 完全復活弾!サイクル安打は逃すも「自分なりに結果出たことはプラス」

[ 2021年6月4日 05:30 ]

交流戦   阪神3-7オリックス ( 2021年6月4日    甲子園 )

<神・オ(3)> 初回2死一塁、大山は先制の中越え2ランを放つ (撮影・後藤 大輝)
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 4番の奮起が敗戦の中で希望となった。阪神・大山がいずれも4月29日の中日戦以来、35日ぶりの本塁打と猛打賞。背中の張りから復帰9戦目で完全復活を印象付けた。

 「浮いてきたボールをしっかり仕留めることができました」
 静寂を切り裂いたのは初回2死一塁で迎えた第1打席だ。フルカウントから左腕・山崎福のチェンジアップを強振。バックスクリーン右へ突き刺さる6号2ランで先制点を叩き出した。一度は主導権を握り、「早い回に(アルカンタラを)援護することができて良かった」とうなずいた。

 両手に残る確かな手応えは、以降の快音も呼び込む。3回2死一塁は好機を拡大する左前打。6回1死で比嘉の145キロ直球を捉えて中越えの二塁打。三塁打でサイクル安打達成だった8回は中飛も、4度目の3安打で打線をけん引した。

 登録を外れたのは5月6日だ。チームが快進撃を続ける中、5年目で初めて体の不調を理由に離脱した悔しさをにじませながら万全での復帰を目指した。不在の間、10試合連続で「4番・三塁」を務めたのは新人の佐藤輝。先輩のプライドを見せつけるように、復帰4試合目となった5月28日の西武戦では2打席連続の適時打も放った

 この夜は4月15日の広島戦以来となる佐藤輝との今季2度目のアベック弾。右肩上がりの背番号3に、矢野監督も「久しぶりにああいう形で出て。状態を上げていってもらいたいんで、そういう形になればいい」と期待を寄せた。

 「チームの勝利が一番なので、勝利につながらなかったことは悔しい。自分なりに結果が出たことはプラスだと思うので、どうやって勝ちにつなげるかというところを反省して、チームが勝てるようにやっていきたい」

 次の1勝へ、大山は視線を切り替えた。(遠藤 礼)

 ○…大山と佐藤輝の“OSアベック弾”は4月15日の広島戦以来2度目で、戦績は1勝1敗。ちなみに巨人の黄金時代を支えた王貞治、長嶋茂雄による“ONアベック弾”は59年から74年にかけて通算106度あり、87勝16敗3分けの勝率・845だった。

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